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小論文解説:上智大学外国語学部ドイツ語学科(カトリック推薦)

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問題文

カトリック推薦ならびに公募制入試においてドイツ語学科・小論文では、「言語」について、「翻訳」について、「外国文化」や「国際関係」、「グローバリゼーション」について等が出題される。大きな括りで「外国語学部」または「ドイツ語学科」に関連した内容である。そのため読解において「大きな括りでの外国語学部における常識」は必要となるが、細かな「ドイツ語」や「ドイツ文化」に関する知識が必要となることはない。
問題文の長さは数ページつづく長文であることも、1ページのみの短文であることもある。難易度はそれほど高くない。問題文中にある著者の主張と、その論理的な展開の「構造」が理解できれば「分かる」ような内容であることが多い。

 

設問

カトリック推薦でも公募制入試でも、ドイツ語学科の小論文では与えられた問題文をまとめる「要約説明問題」と、自己の見解を述べる「意見論述問題」が出題される。「要約説明問題」は400字のことも、200字のこともある。「意見論述問題」は500字か600字前後といった字数が基本である。
設問内容は「要約説明問題」は、下線部の意味を部分的に要約説明するものと、問題文全体をまとめる場合がある。「意見論述問題」は、「具体例をあげて自分の見解を述べてください」という要求を土台として、それにいくつかの条件が付されるのが通常である。
問題文の読解と同様に、設問の要求においても「ドイツ語」や「ドイツ文化」に関する細かな知識が問われるということはない。が、現在の「外国語学習・教育」や現代の「国際状況」については多少なりとも知っていないと、解答作成にあたっては困難となる。ドイツ語学科の小論文では、「語学」とその背景にある外国の「文化」や「社会」について、自身の生活の中でどれだけ見ているのかといった、観察眼が試されているのである。

 

合格レベル

2021年度以降、カトリック高等学校での評定平均値と外国語試験の基準をこえた者に対して、書類審査と小論文、面接試験で総合的に合否が判定されるようになった。学力が伴わず、「カトリック高等学校」というブランド力で上智大学への入学を希望する者にとっては不利な入試制度になったと言える。が、上智大学のドイツ語学科を第一志望として学業に専念してきた者にとっては、2021年度の入試改革は何の意味もない。「志望大学で学ぶこと」を目標とすれば、入学試験など通過点に過ぎないのだ。

 

対策

公募制入試と同じく、一般的な語学系や国際系の小論文を解いていれば「対策」となる。やるべきことは「読解」「要約」「論述」だけである。「読解」については現代文の「読み方」とほぼ同じと考えてよい。「要約」については「問題文の趣旨」を抜き出すことが出来れば十分であろう。「論述」については、第三者に添削等をしてもらわなければ上達するのは困難である。「設問対応」や「論述展開」、「具体的事例」がその場に適したものであるかどうかは、「主観」だけではなかなか判断できないのである。
ただ、自己推薦書やレポート課題などの小論文以外の項目に自信があれば、市販されている「小論文の書き方」本を読むだけでも、合格する者はいるであろう。小論文を得点源とするのであれば、上智のドイツ語学科の過去問とその類似問題を中心に解答作成の機会を増やしていくことを勧める。さらに第三者からのフィードバックを積み上げながら、記述の精度を上げていくのも有効であろう。

 

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