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小論文解説:慶應義塾大学文学部自主応募推薦(総合考査)


総合考査Ⅰ

問題文

文学部自主応募制の総合考査Ⅰは、文学部の一般入試と比べて問題文は長いが、文章の難易度は低い傾向にある。そのため文章自体の読解が困難ということはない。が、具体例が大部分を占めていたり、途中でテーマが転移している場合などがあり、著者の意見や論点を抽出するのは難しい。
自主応募の考査Ⅰでは、問題文を「一つのまとまった文章」としては、捉えない方がよいであろう。たとえば「起承転結」などといった「一般的な文章が備える統一感」がない文章が多いのである。
その「傾向」として覚えておくべきなのは「(設問1のある)本文前半の内容」と「(設問2のある)本文後半の内容」は違うもの、ということであろうか。もちろんこれは「傾向」であり、すべてが当てはまるというわけではない。ただ、過去問での練習を積まずにこのような問題を解くと途惑ってしまい、誤答などにつながるのである。

設問

総合考査Ⅰの設問は4つで、日本語による要約説明が2問、外国語による翻訳説明が2問である。ともに「言語」を「伝達手段」と見做すのであれば、同じ設問内容と言えるだろう。著者の意見を日本語で説明するのか、外国語で説明するのかといった違いしかない。
日本語問題である設問1と設問2に関してはその「要約説明」に加えて、「推論」や「具体例の提示」「意見の論述」という要求が課されることもある。たとえば指定字数が200字の一つの解答スペースに、「前半で要約」を記し「後半で推論」を記す、といった具合である。
外国語による説明問題は多くのスペースが設けられているので、丁寧な説明を心掛けていればよい。が、日本語の問題は平均的に200字程度と指定字数が短く、枠内に解答が収まり切らないことが頻繁に起こる。そこは「一般的な要約問題の解法」を順守するだけでなく、自分なりの工夫をしてみる必要がある。

対策

設問要求に該当する箇所を、長い問題文の中から抜き出してくることに慣れる必要はある。が、それよりも、困難であるのは短い指定字数の中にどれだけの内容を詰め込めるのかということであろう。設問は4つしかないので、一つの問題における解答の完成度を高めて、「完ペキ」を目指してほしい。
そうするための、もっとも確実な方法は「時間をかけて表現力と語彙力を増やす」ことであろう。文章を読み、それを的確に言い換えて伝え直す。そのような「言葉を駆使する能力」が試されているのである。
短期的な対策としては、解答のフォームを作り、句読点や文末表現の工夫をして字数を調整するという方法は、有効であるのかもしれない。

 

総合考査Ⅱ

問題文

資料や図表、長い問題文は付されていない。数行程度で解答作成の条件と要求が示される、課題型の小論文が総合考査Ⅱでは出題される。総合考査Ⅰとは異なる、自由度の高い論述試験である。たとえば「未来に対する責任」についてとか、「大人になること」についてとか。そのようなテーマに対する「あなたの意見」を自由に述べることが求められている。
が、しかし、何も考えずに「自由気まま」に回答すると、それは「破綻した空想」のような答案となってしまう。読み手に書き手の意図が伝わらなければ、独りよがりの文章となり、高評価は得られないのだ。自由度が高い『私の意見』を述べる問題では、しっかりとした論理を組んで、根拠を明示し、丁寧な説明を心掛けねばならないのである。

設問

前提としてあるのは「文学部的な思考」というものであろう。もちろん慶應の文学部には哲学から人間関係学、自然科学や言語学まで多くの学科が存在する。そのため許容される内容の幅も広がってくるであろう。そのような中での「文学部的な思考」であるのだ。たとえば「行間から滲み出る文章の遊び」の部分であったり、現実では受け入れられない「言語を介した抽象的な論理」をあえて使ったり。そのようなものを僅かであっても示してほしいという意図が、短い設問文からは例年のように読み取れるのだ。
また指定字数が400字であるのも考え抜かれた結果のことなのであろう。400字では伝えられる内容にも、答案全体の構成にも、文体の工夫などについても限界がある。そのような中で、どれだけ魅力的な『私の意見』を言えるのか、ということが総合考査Ⅱでは最終的に求められているのではないか。たとえばそこでは「『私の意見』に関する論をどこまで展開できるのか」や「世間の風説とは異なる『私の意見』にどれだけ説得力を持たせられるのか」または「どれだけ特異な視点から『私の意見』としての社会的な常識に対する指摘を提示できるのか」といったことが評価の対象となってくるのだ。

対策

400字という字数制限で書くことのできる「内容」「構成」「文体」については可能な限り知っておくべきであるし、書いておくべきであろう。小論文の基礎的な解法や書き方についても心得ておくべきである。そのうえで、「自分なりの考え方」というものを、ある程度、確立させておくことが「対策」としては重要である。
もちろんこれは「総合考査Ⅱを得点源とするならば~」という場合についてのことである。文学部の自主応募制選考では評価基準が「調査書」「評価書」「自己推薦書」「総合考査Ⅰ」「総合考査Ⅱ」と多くあるため、どこに重点を置くかでその対策を変わってくるのだ。「総合考査Ⅱ」が苦手であれば、無難な答案を目指した方がよいであろう。

合格レベル

総合考査ⅠとⅡだけからでは、合格レベルがどれほどなのかを特定することは出来ない。書ければどこまででも上手く書けるほうが良いし、書けないのであれば平均点を目指せばよいということになる。2021年の倍率は2.8倍なのである。つまり、出願書類と総合考査のすべてを合わせて上位3~4割に入ればよいのだ。そのような計算のもとで中・長期の計画を立てていけば、合計して「合格レベル」に到達することも難しくはないであろう。

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