小論文解説:慶應義塾大学経済学部 | 総合型選抜の個別指導塾 洋々

小論文解説:慶應義塾大学経済学部


問題文

慶應義塾経済学部で出題される内容は、現代の「経済」を中心とした社会問題についてである。テーマは「市場経済」の側面から見た「生存戦略」や「組織形成」「教育産業」「環境問題」などといったものである。その文章は時事的なものもあるが、基本的には「経済用語」についての簡潔な解説文となっている。そのため、そこで特別な「知識」が求められることはない。そこに必要なものは「経済学的な思考」なのだ。
また慶應経済の小論文は配点が低いためか、それほど難解な文章が出されるということもない。ただやはり、たとえば感傷的であったり、情緒的で心理的な「文学部向け」の思考や論述をしていては、点数は取れないであろう。そこには前提としての「市場経済」というものがあるのだ。その「市場経済」の中で身近な、日常生活にある規則や欠陥や概念の、説明や考察が問われるのである。

 

設問

設問は毎年AとBの2題である。基本的にAは要約説明問題となっている。ここでは問題文の全体をまとめるというよりも、下線を引いた語彙や文言の説明を求められることが多い。これは問題文に書かれてある内容をそのまま説明していけばよいのであるが、指定字数が200字前後と少ないため、「記述」に関しての工夫は必要となる。
Bは意見論述問題である。「あなたの考えを述べよ」というものであるが、これも指定字数が300~400字前後と短いものである。「具体例を提示して~」などという条件が付いているときは、具体例しか書けないこともある。その点に関しても、慶応経済学部の場合は日頃から「簡潔に説明する」ということを心掛けておくべきであろう。

 

合格レベル

2020年度一般選抜得点状況(慶應義塾HPより)では経済部の場合、英語(200点)地歴数学(150点)小論文(70点)合計420点中合格最低点A234点B240点であり、全体として約57%の得点であればボーダーラインに達することになる。「6割」程度と見ておいてよいであろう。その「6割」程度を経済学部の場合、小論文の点数に換算すると42点となる。「合格レベルに達する戦略」として考えた場合、小論文に力を費やすか、英語や地歴で加点を狙うのか、二通りの方法がある。

 

対策

合格レベルの答案に達するのは、前提としての基礎的な読解力と設問応答力が備わっていれば、経済学部の場合はそれほど困難ではない。問題文を正確に読み、設問の意図に忠実に応えていけばよいのである。それらを短い指定字数の中でどれだけ再現できるのか、といった精度の面で点数が分かれてくるのだ。
しかしその「精度を高める」対策として経済用語を覚えたり、時事教養を身に付けたりするのであれば、配点の関係上、英単語や歴史用語を覚えた方が有利であろう。小論文は全体の1/6しか点数が入らないのだ。
ただ、「貨幣の流れ」や「市場の変化」というものを意識しつつ文章を読むといった作業は、日頃から心掛け、行っておいてほしい。経済学部を志望する者にとっては当然のことと言えるのかもしれないが、そのような観点から問題は作成され、そのような観点からの解答を出題者側は求めているのだ。
 

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