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小論文解説:上智大学法学部地球環境法学科(公募推薦)

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問題文

上智の地球環境法学科では、その名称の通り「地球環境」に関する文章が出題される。「地球環境」とは、広い意味では(たとえば地球温暖化など)国家を超えた環境問題についてであり、狭い範囲では(たとえば道路建設のための森林伐採など)地域の環境問題となる。その内容についても騒音問題なのか、水質汚染についてなのか、マイクロプラスティックによる生態系の破壊なのか、放射性廃棄物の処分についてなのかと、多岐にわたる。それらの「地球環境問題」について、様々な捉え方や問題点や立場の違いを指摘した文章が提示される。
地球環境法学科の問題文は、「法学部」ではあるが「法学」に関する内容というよりも、「環境問題」寄りなのである。その意味では「環境問題」に関する予備知識が多い方が、読解においては有利になる。また課題型小論文のように、問題文が数行程度で、一つのテーマについて自由に論じることを指示する年度もある。そのため「予備知識」は「地球環境法学科」に関しては、重要なものとなるのである。

 

設問

設問は、基本的には「改善策」が求められる場合が多い。既存の環境問題に対して、それをどのように解決していけばよいのか、と。その場合には、メリットやデメリットが問われることもある。メリットとデメリットを説明し、それらを判断材料としてどのような政策が有効なのかと考えさせる問題である。
地球環境学科の問題文と設問で、出題者側が意図しているのは「曖昧な政策」や「根拠のない判断」ではなく、「法・制度的な提言」をしてほしいということである。「環境に悪いから」という場合の「悪い」という内容を、「なぜ、どのように悪いのか」と詳しく原因分析していく。「自然にやさしい回復策を試みる」という解決策に、具体的な目的と、リアリティのある政策と、予測できる定量的な結果を与える。そのような「設問」から「回答」へと至る過程においては「政治的」「法学的」な思考が求められているのである。

 

合格レベル

自己推薦書とレポート課題、面接とともに判定される。2021年の合格者倍率は約1.8倍である。が、2017年は約3.0倍となっており、上智大学の入試にありがちな「安定性のなさ」といったものが垣間見られる。難易度と倍率が「高い年」と「低い年」の差が大きいのである。
また合格者の傾向としては、「環境問題」に興味があり、それに関する活動に従事している者が多い。地元の河川敷の清掃をするボランティアも、「地球環境問題」の解決策の一つであるのだ。その意味では(もちろん程度の差や年度によっては異なるし、例外もあるが)「法学」よりも「環境」に重点を置いた準備をした方が有利であるのかもしれない。

 

対策

身近な環境問題については一通り、知っておく必要があるだろう。自分の興味のある分野については当然のこと、一般的に話題となっている時事的な環境問題についても逃さず調べておくべきである。また「法学」についても、「憲法と法律の違い」などといった基礎的な内容は身に付けておいた方がよい。
ただ、そのような「知識の補充」だけでは小論文を解くことは出来ない。「設問の意図」に対して適切な手順を踏んだ考察をし、問われたことへの正確な回答をせねばならないのである。そのためには、環境問題の知識だけでなく、小論文の解法や、設問に対応する柔軟な思考といったものも、身に付けた方がよいであろう。
 

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