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小論文解説:上智大学法学部法律学科(公募推薦)

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問題文

上智大学の法律学科では、身近にある法的な問題をテーマとした文章が出題される。たとえば生活保護制度についてとか、自然災害についてとか、モンスタークレーマーについてとか。そのような日常生活の延長にある些細な事件や事故や変化について、客観的な考察を「法学」の方向へと少しだけ深めた説明が、そこではなされているのである。
そのため、問題文が難解であるということはない。「法学」とは言ってもそれは物事を「ルール」や「制度」の視点から眺め直す作業といった程度の理解で十分なものであるのだ。「普段の光景」の中にあり、いつもは見逃してしまう事柄について、自分の立場はどうなのか、判断を下すとしたらどうするのか、改善策には何があるのか、といったことを再考していくヒントを本文は与えてくれるものであるのだ。そのような文章を読んで、状況を理解し、出題者側の意図を読み取り、その論理を使って自己の見解を作成していくために、「問題文」というものは載せられるのだ。

 

設問

設問は、「あなた自身はどちらの立場か…」「反論を想定し、再反論を…」「国家としてはどのような施策を…」「メリットとデメリットを提示して…」といった典型的な法学部的設問が多くなっている。自己の意見を明確にし、反対意見を想定し、さらにその反論を築くことで自己の意見を強化する。そのような対話的・ソクラテス的な方法で物事を深く考え、一定の解決策へと到達することが求められているのであろう。
日常生活の延長上にあるような「問題文」と、小論文とは別に課されるレポート課題を考慮すると、そこからは、「知識の多寡によらず、誰もが平等に回答できる問題にしたい」という意図が読み取れてくる。
そのような上智大学法律学科の小論文で試されている能力は、「対話的な考察」というものであろう。大学に入学したあとであっても、将来、法律を作成する側になっても、それを使用する側になっても、研究する者になっても、対話によって自らの見解を深めていく能力は、必ず必要となるものであるのだ。

 

合格レベル

自己推薦書とレポート課題、面接とともに判定される。2021年の合格者倍率は約1.7倍である。ただ過去10年を見比べてみると、平均して2倍前後になっている。つまり、受験生の半分以上に残れば合格できるのだ。そう考えると、小論文だけでなく、レポート課題も自己推薦書にも平等に力を入れて取り組まなければならない状況が見えてくるのではないか。

 

対策

やはり小論文の基本的な「書き方」や「文章力」は養っておくべきであろう。それに加えて出来ることがあるとすれば、それは「日ごろから、身近にある問題を発見し、それを法・制度的に分析・解決していくといったシミュレーションを行うこと」であろうか。
たとえば2021年のコロナ禍では「ワクチンの平等な分配方法」などが話題となっている。それについて、自分の暮らす市区町村であれば、どうすべきなのかと考えてみる。その「ワクチン」の副作用についても話題となっているが、副作用が出た場合の責任問題も重要であろう。副作用が出た場合、ワクチンを接種すると決めた本人に責任があるのか、ワクチン接種の方針を決めた国に責任があるのか、それとも医薬品会社なのか、注射を打った医療関係者にあるのか…。といったことを論理立てて、第三者が見ても納得するように、自己の見解を導き出す練習を積んでおくと、入試本番においても有利にはたらくことであろう。
 

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