小論文の書き方


実のところ、小論文はさほど難しくありません。なぜなら、小論文は作文とは異なり、書くべきことがらが限定されているからです。

より具体的には、与えられた論点に即して自分の意見を述べ、その根拠を示せばよいのです。

したがって、そのための一連の処理手順、すなわち、

1.論点の設定 
2.意見と根拠の発想 
3.発想した内容の文章化

の各方法さえ身に付ければ、誰でも合格答案を作成できます。

 

1. 論点を設定するためには?

 
課題型小論文においては、基本的には、設問条件をオウム返しにする形で論点を設定すれば大丈夫です。しかしながら、殆どの大学では、文章読解型、もしくは、表・データ分析型の形式を採用しています。そのため、課題文の内容を把握したり、グラフから抽出される情報を整理したりしないと、論点が見つからない可能性が高いです。

そこで、前者に対応するためには、課題文を正確に読み解くための「論理的読解」、及び、課題文のポイントを素早く抽出するための「ポイントの把握」の技術が必要となります。また、後者に対応するためには、グラフからある傾向を読み取り、文章化し、解釈する技術が必要となります。

 

2.意見と根拠を発想するためには?

 
まずは、1.で設定した論点に即して自分の意見を決定します。意見は基本的には、奇を衒うことなく、根拠を述べやすいものを選択すれば大丈夫です。そのうえで、その意見を裏付ける根拠を決定します。根拠としては、理由や具体例などが利用しやすいでしょう。ここで有効な根拠を考え出すことが出来るか否かが合否の分かれ目になってきます。

有効な根拠、すなわち、制限字数以内に収まり、かつ説得力がある根拠を発想するためには、志望学部において出題が予想される論点に関して、新聞や参考書等から知識を蓄えておくことが望ましいです。また、想定外の論点が出題された場合に備えて、一定の発想法(フレームワーク)も習得しておきたいです。

 

3.発想した内容を文章化するためには?

 
慶應義塾大学、AO・推薦入試、国公立大学後期日程、医学部入試の小論文は、課題文の難しさや答案の文字数に比して、時間制限が厳しいケースが多くなります。したがって、本番においては、試行錯誤しつつ文章を練り上げるだけの余裕はなく、むしろ、2.で発想した要素を機械的に文章の形に変換するに留める方が有利に働きやすいと言えます。

本番で素早く答案を作成するためには、志望大学の志望学部の字数に即して、一定の答案の型(フォーマット)を用意しておくことが重要です。たとえば、慶應義塾大学の法学部では例年、1,000字程度の文章読解型小論文を作成することが求められます。この場合は、極言すれば、日頃から平均60字の文を16個、一定の接続詞や文末表現を用いて配列する練習を積んでおくことです。

もちろん、年度によって設問条件が変わる(課題文の要約が求められる度合いなど)ため、一律に同じ型の答案が作成できるわけではありません。しかしながら、基本となる型を習得することで、段落ごとのおおよその字数の配分も掴めるため、本番でイレギュラーな設問条件に接した場合も、それに即した微調整を容易に行えるようになります。

 

演習 ⇒ 添削 ⇒ リライト(書き直し)

 
上の項目で示した、1.~3.の作業を一通りこなせるようになったら、後は過去問を用いて演習を重ねることになります。実戦感覚を身につけるために、完成度は二の次に、その代わり手書きで、制限時間以内に答案を作成する癖をつけたいです。

この段階で重要となるのは、他人の添削を受けることです。小論文の学習で怖いのは、文章の内容や表現において、独りよがりに陥ることです。それらを避けるためには、折に触れ客観的な視点を取り入れ、必要であれば自らの思考、もしくは、表現の修正を行う必要があります。

ただし、添削者は誰でもいいわけではありません。効果的なアドバイスを得るためには、合格者のレベルを熟知した専門家であることが望ましいです。(一般に、小論文の指導法は、他教科のそれに比べて未成熟と言えます。その結果、不慣れな者が添削を行い、受験生を混乱させてしまうケースが後を絶ちません。現在何らかの添削を受けていて、かつその方針に納得が行かない場合は、一度他の添削者にも見て貰ったうえで、その当否を判断することをおすすめします)

そして、そこで指摘されたことを念頭にリライトを重ねることで、いわゆる模範答案とは異なる、自分なりの合格答案が作れるようになります。ここ数年の受講生は、平均して5回程度の過去問の演習及びリライトを経験することでようやく、合格しうるレベルにまで到達します。

また、「慶應義塾大学小論文」については、各学部の傾向と対策を下記ページにて更に具体的に解説しているので、こちらもご参考ください。
→慶應義塾大学小論文の傾向と対策

 

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