志望理由書作成の肝(8)構成と要素④ 解決の方向性


自分の問題意識について説明できたら、その問題をどのように解決しようと考えているのかを示したい。ただし、必ずしも明快な解決策でなくてもよい。研究者や政治家が解決に向けて日々取り組んでいるような社会の問題に対して、大学受験生が画期的な解決策を示すことはあまり期待されていない。どのような方向で解決しようと考えていて、そのために大学での学びをどのように活かそうと考えているのかを伝えられればそれで十分だ。

とはいえそれなりに説得力のある方向性を示す必要はある。まずはその問題の解決のために本質的に必要な対策を考えたい。問題の原因を十分に分析した上で、その原因を取り除くような解決策を示せると説得力が高まる。大学での学びを意識してそれに寄せ過ぎるとその解決策の必要性が疑われる可能性があるので注意が必要だ。たとえば、法学部を目指す人は自分の扱う問題の解決策として法律の改正をすべきと主張したくなるかもしれないが、その場合は問題解決のためにそれが本質的に必要なのか、他にもっと有効な方法がないのか、を自問したい。特定の手段や立場にこだわるのも不自然な印象を抱かせる要因になる。弁護士として実現したい、起業して解決したい、というときにはそれが弁護士にならないとできないのか、起業の他に手段はないのか、よく検討する必要がある。

また解決策はどちらかといえば独創性を示すことよりも論理的で現実的な案を示すことに重きを置きたい。方向性を示せばよいので解決のための綿密な計画を立てたりする必要はないが、ある程度実現可能であることは示したい。必ずしも自分自身ですべて担わなくてもよいが自分でやろうとしている部分があれば自分ができそうなもの、あるいはできそうだと思ってもらえるものにしたい。たとえばこれまでプログラミングの経験がない人がソフトウェアのコードを書いて問題を解決するといっても実現性に疑問符が付く(限られた字数の中で説得力のある文章を書くという意味で望ましくないだけで、もちろん今までやったことのないことにこれから挑戦することは悪いことではない)。一方でAIのように万能感のあるツールに頼り過ぎるのもできれば避けたい。日本の安全保障の強化のためにAIを使って戦略を立てたい、企業と人材のより適切なマッチングのためにAIを活用したい、といった感じで丸投げ感が強いと自分がそれをやるべき理由が弱まる上に実現性も疑わしくなる。


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