結局僕らに勝ったチームは決勝でギリギリ負けて、2位だった。どうせなら優勝してくれよ、と思った。負けた僕らに、そんなことを言う権利は絶対にないのだけれど。しかし決勝も接戦だったことを考えると、いろんなことがめちゃくちゃ上手く噛み合っていれば、僕らの優勝だって可能性がなかったわけではない(体力的にかなり可能性は低いけども)。そう考えると、やっぱり勝ちたかったなぁ、あと少しだったなぁと、悔しいような残念なような気持ちが出てきたりもする。勝負の世界において「〇〇だったら」「〇〇しれてば」の“タラレバ”は [→続きを読む]

その後の試合展開としては、中堅が指導2で負け、副将が有効で勝ち、大将を残した4人終了時点で1-1の内容勝ちの状態になった。言い換えると「大将が引き分け以上で僕らのチームの勝ち」ということだ。しかしこちらの大将は引退してから一番時間が立っている最年長、僕の2歳年上。向こうはちゃんとポイントゲッター、さすがにちょっと苦しいか・・・と思いながら試合を見守った。ウチの大将、引退して時間が経っているとはいえ、さすが昔強かった奴で、ちゃんと組み手を捌いて、小さい足技中心だけどちゃんと技も出ていて、「あーこれ [→続きを読む]

畳に上がって、先鋒の奴とすれ違って、礼をして試合場に入る。審判が「はじめっ」って言う。ファーストコンタクト。この実際に相手と触れ合う直前、頭に浮かんだのは「自分、本当に試合出ちゃってるよ」という感覚。数ヶ月前に出場が決まって、必要最低限の手順を踏んでここまできた。圧倒的準備不足で、変な話だがこの瞬間まで「戦う」ことの実感がなかったのかもしれない。 そんなことを思うのも一瞬、昔身体に染み込ませた組手の手順を踏んでカタチを作る。左組み同士の相四つだから、まずは右手で相手の肩を突いて、左手も使って引き [→続きを読む]

全体での礼が済むと、両チーム先鋒だけ残して畳を降りる。前日の夜の作戦会議で「(気合いを入れるために)試合前、背中叩いてください」と先鋒の奴に頼まれていたから、試合場の外でビシッとしてやった。 次鋒の僕は次が出番だから、そのままベンチには座らず、先鋒の試合を見守りながら畳横で足をブラブラさせておく。そう、柔道家って、試合前、足をブラブラしている生き物なのだ。いちおう左右の足払いの動き。「なんで?」と聞かれたら、おそらく「身体が固まらないように」だが、もはや全柔道家に共通する”クセ”と言った方が近い [→続きを読む]

僕らの初戦は8試合目。5人制団体戦だから40試合後。ただ、いちおう僕らはシードの扱いで、3試合目に初戦の相手の1回戦がある。その1回戦で勝った方が僕らの初戦の相手になるわけだ。とはいえ、その優勝候補のチームが勝つのは目に見えていたので、とりあえず自分の相手がどんな柔道をするのか研究するために試合は見る。 さて試合を拝見したところ、前日プログラムのデータから想像していたものと比べると、そこまで危険そうな選手ではなかった(言葉を選ぶのが難しいが、察してくれると嬉しい)。一緒に見ていたチームの仲間から [→続きを読む]

試合の日、9時半開会式に間に合えばいいというところで、8時半頃にみんなでホテルを出た。前日調子に乗って、ジンギスカン食べ放題でたらふく食べたお陰で、お腹は全く空いていなかったからホテルの朝食はスキップした。肉を食べまくったにも関わらず胃もたれには全くなっていなかった。さすがジンギスカン、ヘルシーな扱いをされているだけある。 会場の北海道立総合体育センター(北海きたえーる)は、綺麗で大きくて立派な施設だった。地下鉄の駅とも直結していて、簡単な食堂も着いていて、メインホールの体育館の他に、それこそ柔 [→続きを読む]

新千歳空港に着陸したのが18時半頃で、ホテルに着いたのは20時半頃だった。北海道はやっぱりちゃんと涼しかった。この日、東京は約30度まで気温が上がっていた中で、北海道は23~24度。実に快適な気候だ。 仕事があるから、当然だけど、前日の調整練習はなしだ。これも現役の時には考えられなかったけれど、サラリーマンに染まった今の僕にとしては違和感を感じることもなかった。ちなみに僕以外のメンバーは、半分くらい柔道=仕事の立ち位置の人たちだから、この日早めに現地入りして調整練習をしていた。心強かった。 ホテ [→続きを読む]

従前からの宣言通り、6月7〜8日に北海道立総合体育センター(北海きたえーる)で開催された全日本実業柔道団体対抗大会に出場してきた。エントリーは男子3部、チーム編成は当社柔道部のOB軍団で。 前日金曜日、昼過ぎまで仕事をして、夕方の飛行機で北海道入りした。ちょうど飛行機に乗り込んだ時に、チームのグループLINEで対戦相手のオーダー情報が流れてきた。トーナメント表こそ数週間前に発表されていたから「どのチームと当たるか」だけは分かっていたけれど、そのチームの「どんな相手と戦うか」は前日配られるプログラ [→続きを読む]

米の価格が日に日に高くなっているこの頃、世の中は食費の高騰に頭を悩ませているとよく聞く。その他人件費諸々も含めて、の話だろうが、「原材料高騰の影響で・・・」と値上げをしている飲食店も多く見る。心なしか、ご飯おかわり自由を謳う店も減ったんじゃないか。 そんな中、人一倍・・・いや三倍くらい米を食らう、それっぽく言えばエンゲル係数が以上に高い僕も、さぞ煽りを受けていると、みんな思っているに違いない。ところがどっこい、僕には独自に調達した備蓄米があり、今年に入ってからは一回も米を買わずに生きてこられてい [→続きを読む]

当然ながら現役の頃は、合宿なんかでよほど詰めた練習をした時を除いて、練習でこんなに色々なところがボロボロになることはなかった。一重に毎日の鍛錬の賜物であるが、筋肉はもちろん、骨や靭帯、そして皮膚、おそらく内臓や脳に至るまで、あらゆるものが今とは比べ物にならないくらい強かったのだ。「継続は力なり」とはよく言ったものだ。積み重ねること、続けることがいかに大事か、を自分のボロボロな身体をもって、言葉の通り痛感した。 この、僕にとっては非常に過酷な練習から、2週間弱が経過したこの頃。筋肉痛やら節々の痛み [→続きを読む]