学習のための効果的な時間の使い方


大学受験のように限られた期間に何かを学ぼうと思ったときどのように時間を使うのが最も効果的だろうか?適切な睡眠時間はそれだけで大きなテーマになるが仮に1日6時間としよう。恵まれた環境で日常の瑣事に囚われることなく1日3回の食事や入浴に合計3時間程度使うとして残り15時間をどう使うか。

たとえば最も評判の高い講師の授業を毎日受講するのはどうだろうか?朝6時に起きて朝食を摂って諸々支度をした後7時から授業を受ける。1時間ごとに10分くらいの休みを入れるとして12時まで50分を5コマ入れられる。12時から13時を昼食の時間を兼ねた昼休みとして13時から18時までまた5コマいれる。18時から19時までを夕食の時間として19時から23時までさらに4コマ入れる。あとは入浴と就寝の支度をして24時には寝る。1日14コマ授業を入れて1年間365日続けたら合計5110コマになる。さらに、費用を度外視して上記の授業を一流の講師による1対1の個別指導にすれば効果はさらに上がるはずだ。1日14コマ、一流の講師の個別指導を受け続けたら最も高い成果を上げることができるだろうか?

そうは思わない理由がいくつかある。まず本人に渇望感がないと学びの効果はかなり減る。1日14コマも授業を受けっぱなしになるとお腹いっぱいになってしまう。どんなに講師の教え方が上手でももういいや、という気になってしまい、折角指導してもらっても吸収率が落ちる。それから集団授業ではもちろん個別指導であってもどうしても受け身になってしまう。もちろん知識をインプットするためには受け身で情報を受け入れる必要もあるが最も効果的なのは本人の能動的な学びだ。感覚的には個別指導で1コマ分インプットしたら10コマ分くらい自分で考える時間が必要なのではないかと思っている。さらに言えば「寝かせる」時間も必要なのではないかと思う。原理がわかっているわけではないが自分では何もしていないようでも時間が経つと考えがまとまったり何かが理解できるようになったりすることがある。脳の中のネットワークは意識的に構成されるわけではない。何もしていないときでもそれこそ睡眠をとっているときでも脳は発展する。その意味ではぼーっとしている時間も必要なのかもしれない。スポーツのトレーニングを1日だらだら続けてもあまり意味がないのと同様に1日あたりの効果的な学習時間は意外と短い可能性もある。

1科目あたりに費やす時間を増やしてもより多くの科目の勉強をしている人に比べてそこまで伸びないことがある。その科目に費やす時間に比例してできるようになるのであれば3科目受験の人に比べて5科目受験の人は該当の3科目だけで比較するとかなり不利になるはずだが実際には5科目受験の人も3科目受験の入試で十分戦えている印象がある。5科目学ぶことによる相乗効果もあるだろうが、各科目について学べる量はそのためにかけた時間に(少なくとも既存の勉強方法では)必ずしも比例しない可能性もある。

どんなに勉強してもそれ以上は学べないという限界点があるのだろうか。筋肉と同じように脳にも1日にトレーニングできる量の限界があるのだろうか。睡眠が必要な時点で何らかの休息(あるいは整理する時間?)を要していることが推測されるが睡眠とは別に学びのためにあまり脳を使わない時間が必要なのだろうか。そうだとすればそれは何のためだろうか?受動的な学びより能動的な学びを増やすことで集中できる時間は増やせるかもしれない。あるいはゲーム性を採り入れるなど集中力が続くような工夫も有効だろうか。継続的に適切な刺激を受ければ学習し続けることもできるのかもしれない。

個人差が大きくわからないことも多いが、授業を詰め込むことよりも能動的な学びを増やすこと、単調にならないように適当な刺激の要素を採り入れること、あたりは効果的な学びのために有効であるように思う。学習理論の研究成果にも注目しながら1日1日を最大限有効活用できるような学びの方法を引き続き探っていきたい。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。