振り返り過ぎずに坦々と進む


富士山を登る際の最もポピュラーな道は山梨県側の富士山の北側から山頂を目指す吉田ルートだが、正直登山という意味では退屈なところがある。5合目から変化に乏しくかつ砂利で歩きにくい道をひたすら登らなければいけない。しかも道のりは長い。ちょっと進んでは位置を確認し、ほとんど進んでいないことにがっかりする。

進捗の状況を目に見える形で知ることは多くの場合、モチベーションの維持につながる。コンピュータゲームで自分のレベルが数字として表示されると、それを上げるためにさらなる難敵を倒していきたくなる。ダイエットでも大事なのは日々記録をつけることで体重が減っていくのを確認できると続ける気になる。英語の勉強でも頑張った分だけTOEICやTOEFLのスコアが上がればますますやる気が出る。

ただ、いくら記録をつけていてもなかなかレベルが上がらないとモチベーションが下がってしまうこともある。こんなに食べるのを我慢しているのに全然体重が減らないと思うともういいやと思ってしまう。大変な思いをして5km走ってみても250キロカロリーしか消費しないとなるともう走るのが嫌になってしまう。特に始めたばかりの頃が1番きついことも多く、それなのにほとんど効果が表れないと、これを1ヶ月続けるのなんて無理だと思ってしまう。富士山で標高50m高いところまで登るだけできついのに5合目からでもまだ1500mくらいあると思うと、「まだ3%しか進んでいないの?無理!」と思ってしまう。進捗の状況が見えることでかえって目標を達成することの大変さに気づきやる気を失ってしまうことは確かにある。

そう考えるとモチベーションを保つためには進捗の状況を確認できるようにする一方で、成果を頻繁に振り返り過ぎないようにすることも大事なのかもしれない。頻繁に振り返るとまだこれだけしか進んでないのかとがっかりするばかりだ。とりあえず次の6合目に到達するまでは時計も位置も確認しない、歩んできた道も振り返らず、先も見ず、黙々と今の道を歩き続ける。目標は設定して日々の進歩を記録しつつも、坦々と努力を続けて進んできた道を振り返るのは忘れた頃にするのでちょうどいいのかもしれない。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。