鳴かぬなら鳴かせてみせよう


「鳴かぬなら鳴かせてみせようほととぎす」と言ったのは豊臣秀吉で、織田信長が「鳴かぬなら殺してしまえ」、徳川家康が「鳴かぬなら鳴くまで待とう」、と言ったという話は三人の戦国武将のイメージと合っていてとてもよくできている。信長には比叡山焼き討ちの戦いなどから短気で強引なイメージがあるし、家康には辛抱強く待った末に万全を期して江戸幕府を開いたから、「殺してしまえ」「鳴くまで待とう」というのはそれぞれの性格をうまく表現しているように感じる。ただ、よくよく考えてみれば、殺してしまえのマインドだけで尾張の大うつけが天下統一まであと一歩のところまでいくとは思えないし、鳴くまで待つだけで260年以上続く幕府を開くまでになるとも思えない。天下取りを目指す時点で自分が「やってやろう」という気持ちがあったに違いなく、そう考えると、本当のところは信長、秀吉、家康の3人とも「鳴かせてみせよう」だったと思うのだ。

「殺してしまえ」は問題に直面したときにその問題を解決しようとするのではなく問題そのものがなかったことにしようとするやり方だ。「鳴くまで待とう」は問題にすぐには対処せず先送りにする態度だ。いずれも困難なことがあったときにそれに正面から立ち向かわずに回避しようとする。もちろんそういった方法が有効であるケースもあるだろうし、すべての問題を解決していく必要もないが、基本のマインドは「鳴かせてみせよう」でないと大事を成すことはできない。

現代に生きる私たちは戦国武将がくぐりぬけてきたような困難にぶつかることはあまりないがそれでも「鳴かせてみせよう」の心意気は常に持っていたい。「鳴かぬなら鳴かせてみせよう」にはその挑戦を楽しんでいるニュアンスも含まれている。3人の戦国武将は困難な状況でも自信に満ちた表情で策を練っていたのではないか。

困難なことに遭遇したときにそれに立ち向かうだけでなくそれを歓迎できるまでになると人生を楽しめそうだ。日々難しい課題にぶつかると億劫に感じてつい避けて通りたくなるが「鳴かせてみせよう」の気持ちを忘れずに一見無理と思えるような難題に対しても「無理!」と言わずに粘り強く正面から取り組めるといい。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。