やりかけの仕事
テスト勉強をしなくてはならないのになかなか手がつかないことがある。勉強は本質的に楽しいことだがその一方で面倒なことでもある。そのため、やり始めるところの敷居が高い。やり始めたら意外と進んで、何でもっと早く始めなかったんだろう、と後悔したりする。そこまでいくと今度は逆にきりがいいところまでやりたくなる。確かにきりがいいところまで進むと気持ちよく止められる。しかし、きりがいいところまで終わると、再び取り掛かるのが億劫になる。そうするとまた始めるまで時間がかかる。この繰り返しで、いつもやるべきことになかなか取りかかれない。
この状況を改善するためには、始めるのが面倒なときにほんの少しだけやる意志をもつことと一旦やり始めた後に満足いくまでやるのではなくほんの少し手前でやめる意志をもつことが大事だ。どちらもほんの小さな意志でいい。100問やらなければいけないとなると始めたくなくなるが1問やればいいということであれば始められるかもしれない。そのまま順調に進んであと何問かですべて終わる、というときに敢えて数問残して終えることはそんなに難しくない。そもそもそんなにやりたくなかったことをやっているわけだから。
仕事も同じだと思う。忙しいとやらなければいけないことの始めの一歩をなかなか踏み出せなかい。面倒な仕事があると、すぐに終わるようなこと、たとえばメールに添付されているファイルを開くことさえ億劫に感じることがある。一目見るだけなら大したことないのに、その先の面倒なことを想像してしまい、結局開かずに放置してしまう。しかし、少し齧ってみると思ったほどまずくなかったりする。まずくないことがわかるとその安心感からもっと食べたくなる。そこまでいけば、後は、ある程度食べ進めて、でも、思う存分食べるところまではいかずにいいイメージを残したまま途中で止めればいい。
テレビドラマがいつもいいところ(すっきりするところ、ではない)で終わるように勉強や仕事も乗ってきたところで敢えて終える、というのも継続のためには役に立つ。面倒な仕事でどうしても気乗りがしなかったりするときは、せめて「やりかけ」の状態にもっていきたい。何でもいいから、少しでもいいから手を出してみる。少し動き出したら、次第にやる気が出てくる。何とかそこまでいったら、敢えてそういった前向きな「やりかけ」の状態のまま一旦止める。その状態であれば、続きの仕事をするモチベーションが働くので、再開することの敷居も低くなる。手持ちの仕事をすべていいところでの「やりかけ」の状態で終わらせておけば、翌日も楽しく仕事に入れる。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。