今年もあと3日


2009年も残すところ今日も含めて後3日になった。まだ世界的な不況から抜け出していない感じがするが世界の株価はこの1年でだいぶ戻したようだ。特に新興国の株式市場の上昇は顕著だ。最近の日本経済新聞の記事によればブラジル、インド、中国の主要市場の株価の年初からの上昇は70%を超えているようだ。リーマンショックで2008年の株価はどの市場もかなり下げたのでその揺り戻しという面はあるかもしれないが、2009年初めにこの1年でここまで回復すると思っていた人は少ないのではないだろうか。ニューヨーク市場は昨日、年初来高値で終え、日経平均株価も年末にかけ年初来高値を窺う展開だが、いずれも上記3国の上昇率の比ではない。株価だけでなく新規株式公開についても中国が躍進しており、昨日28日付の日経の夕刊トップに今年の世界の新規株式公開の3分の1は中国市場での新規株式公開が占めるという記事が載っていた。G7がG20に移行するという話もあり、今年は、世界経済の主役が変わりつつあることを実感させられる年だった。日本のGDPは来年にはほぼ確実に中国に抜かれて世界第二位から第三位になる。もしかしたら今年すでに抜かれている可能性もある。

何としてでもGDPで中国を抜き返さなければいけない、とはあまり思わない。国全体のGDPが大きいことにそれほどの意味は感じないし、他の国と比べて日本だけよくなればいい、というのも何か違うと思う。そもそも最近15年間のインターネットの世界的な普及によって、大前研一氏のいうところの「Invisible Continent」に住んでいるような感覚があり、人と国との関係も20世紀の思想の絡む重い関係から、もっと軽くて緩い関係になりつつある印象がある。世界が狭くなり、世界中で似たような生活ができ、世界中に似たような考え方をする人がいる。こういう国境が曖昧になりつつある時代に、日本が、日本が、というのは少し違和感がある。

ただ、このまま世界の中で日本の存在感がなくなっていくかと思うとそれは寂しいし、何とかしたい。概念が変わり、薄れつつあるとはいえ、まだまだ国への帰属意識はほとんどの人の中で大きな位置を占めていると思う。経済の面でも、文化の面でも、日本の企業や人が世界に発信し、それが世界を楽しい場所にすることに貢献できれば、日本人としてとても誇りに思えるだろう。任天堂のWiiやトヨタのプリウスのように日本の強みを生かして世界の人に楽しんでもらえるような製品がどんどん出せるといい。もちろん製品だけでなく、サービスであってもいいし、また企業の活動でなくボランティア活動であってもいい。個人のレベルでも国のレベルでもお互いに尊敬し合えるいい関係を築くために、お互いに自分(自国)の持ち味を最大限に発揮して貢献しあえるといい。

皆様にとって皆様のいいところが十分に発揮できる楽しい2010年でありますように!


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