志望理由書作成の肝(3)テーマ設定② 共感してもらえるテーマ
自分のテーマを決める上で考慮すべき2つ目のポイントは、読み手(通常はその大学学部の先生方)に共感してもらえるかどうかということだ。できることなら読み手が共感して、応援してくれるようなテーマを選びたい。共感してもらうためにまず気をつけなければいけないのは独りよがりにならないことだ。そのテーマを追求することで嬉しいのが自分だけだとなかなか共感してもらえない。テーマを追求した先に、自分以外の人にとってのメリットが見えると共感してもらいやすくなる。さらにいえば社会にとってメリットがあれば、共感して背中を押してもらえるようなテーマになる可能性が高まる。
共感してもらえるテーマを選ぶためにさらに考慮したいのは、その大学学部の先生方が向いている方向だ。大学ごとにカラーは違うし、同じ大学の中でも学部や学科によって先生方の学問に対する考え方やアプローチは大きく異なる。もっといえば同じ学部学科の先生方の中にも当然ながら様々な考え方をする方がいるのだが、どの先生が書類を読むかはわからないのでその入試を実施している学部学科の先生方の大まかな傾向を意識できれば十分だ。先生方の考え方を知るためにまず参考になるのはその先生のゼミや研究室のウェブサイトだ。まずは一通り確認して、その中で特に自分が興味のある分野で研究をしている先生を見つけたらさらにその研究内容について深く調べたい。ゼミや研究室のウェブサイトには大抵、その先生の研究内容やこれまで発表した論文のリストが載っている。所属する学生の卒業論文のテーマが載っていたら直接的に自分のテーマ選びのヒントになる。論文についてはその先生の名前をCiNiiやGoogle Scholarで検索すれば読めるものが見つかるケースも少なくない。論文の内容を理解するのは難しいこともあるだろうが少なくともどのような研究をしているのかはわかる。その先生の著作についても調べておきたい。学術書を出版していれば、難解かもしれないが図書館で借りて一通り目を通してみたい。一般向けの新書等を出版している場合は購入してみるのもよいだろう。先生方の研究内容を知ることで、その大学学部で追求するのにふさわしいテーマがどのようなものかが見えてくれば、結果として共感してもらいやすいテーマを選びやすくなる。
もう一つ参考にしたいのがその大学学部のアドミッションポリシーだ。アドミッションポリシーにはその大学学部が望む学生像が明記されている。共感してもらえるテーマを選ぶためには多少なりともアドミッションポリシーも意識すべきだ。募集要項に学部長の言葉や受験生に求めること、等が書かれている場合はそれらも熟読しておきたい。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。