スクラップアンドビルド
小さい子どもが初めて野球のボールを投げると多くの場合10メートルも届かない。それが少年野球チームで毎週末活動すると20メートル、30メートルと投げられるようになっていく。しかし、やればやるほど距離が伸びるというわけではなく投げ方がよくないとある程度のところで伸び悩む。そこからさらに伸ばしていくためにはそれまで自分が慣れてきた投げ方を変えなければいけない。投げ方を変えると初めは思い通りにコントロールできず、距離もむしろ落ちるかもしれない。しかし、もう一段階上を目指すためには自分の中での安定した投げ方を一旦捨ててさらに伸びる余地のある投げ方を作っていく必要がある。
ゴルフのスイングも同じだ。自己流でも練習するうちにある程度の球が打てるようになる。しかしどこかで上達が止まりそれ以上うまくなるためにはスイングの抜本的な修正が必要になる。スイングを変えるとしばらくは窮屈な感じがしたり力が入らない感じがしたりする上に一時的にスコアが落ちる可能性も高く、しかもそのスイングを続けることで上達する保証もない。それでも修正しないとレベルのあまり高くないところで安定してしまう。
スポーツに限らず何かを改善しようとするとき、たとえば何らかの芸術作品を創っているときに、マイナーな修正である程度のところまではよくなっていく。しかし、ある程度のところまでいって、既存の方法で改善ができなくなってきたら、そして、それよりもさらに上を目指すのであれば、抜本的な変更が必要になる。もしかしたら今まで作ってきたものを一旦壊さなければいけないかもしれない。今まで一所懸命作ってきたものを壊すことは惜しい気がするだけでなく勇気が必要だ。なぜなら壊して作りなおした結果、今より悪くなる可能性もあるからだ。しかし、よりよいものを目指すのであれば他に方法はない。スクラップ&ビルドが必要になるのだ。
洋々は既存の校舎を統合する形で渋谷本校をオープンした。まさにスクラップ&ビルドだ。もちろん今までの経験をすべてスクラップにするわけではない。むしろ逆で校舎というハード面以外の部分はスクラップにするどころか血や肉として洋々そのものとして生き続ける。新しい校舎を通してより多くの人により進化した学びの場を提供していきたい。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。