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近頃はWebがすごくユニバーサルになっていて、開発者にとっても利用者にとってもデータの扱い方と考え方は現実世界に近づいているような気がする。メールにファイルを添付して送付したり、物理的なUSBメモリにデータを入れて人に渡したり、映像DVDを買ったりするよりも、そうしたデータを全てどこかにアップロードしておく。そうすれば、誰にでも、いつでも、どこからでもデータにアクセスできる。これは、「現金をタンスに入れて鍵をかけておくよりも、銀行に預け入れておけば、どのATMからでも下ろすことができるし、いくら [→続きを読む]

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最大多数の最大幸福、というのは近代的に民主主義を論じるときの前提となるテーゼである。共同体において最も「正しい」立法原則は、その構成員の最大人数が最大の幸福を得ることであるというテーゼだ。つまり、個々人の”幸福感”の”合計”が最も最大化される立法や行為が正であるということだ。ベンサムによって提唱されたこの考えは、後の哲学者たちによって批判的に継承されていく(幸福感を”合計”できるという暗黙の了解がそこには存在するが、それは極 [→続きを読む]

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育った環境や人種や文化が違うわけだから、食べ物には好き嫌いがあって当然だ。だが、あらゆる料理人やパティシエを黙らせる「究極の味」がある。 それは砂糖だ。糖分のことである。生化学的に言って、「甘さ」を嫌いだと感じる人は居ない。どんな生活環境であっても、幼児のころから糖分は好ましい味として既に記憶されている。これは、糖分が極めてエネルギー効率の高い栄養分であるからだ。砂糖はエネルギー源としては非常に好ましいものなのだ。 ただ、今でこそ大量の砂糖を安価で購入することが出来るとはいえ、一昔まえは砂糖とい [→続きを読む]

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動物愛護の精神はどこに由来するものなのだろうか?「生きている動物を殺して食べるのはかわいそう」という意見があるが、人間をはじめとしたほとんどの多細胞生物は、他の生物の細胞をそのまま取り込むことでしか生命を維持できない。 無機物、つまり自然のエネルギーである太陽エネルギーや土壌、水分から栄養を取り出す事ができるのは、植物や菌類、原子生物(たとえば、プランクトンとか)に限る。そして、ほとんどの動物は、よく知られる食物連鎖の図式にならって、他の生物を捕食する。その連鎖の最も下層に位置するのが植物やプラ [→続きを読む]

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ムーアの法則という言葉がある。世界屈指の半導体メーカーであり、PCやスマートフォンの全てに必要な部品であるCPUの開発において先駆的な立場にあるインテル社の創業者、ゴードン・ムーア氏の言葉だ。 「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」 という言葉で言い表されるこの法則は、少し意味合いは違うが、わかりやすく言い換えれば「コンピュータの処理性能は2年程度で倍加する」ということになる。単純に、同じ部品スペースに、より回路が小型化集積化すれば、それだけ処理性能は向上するからだ。 もちろんこの言葉は [→続きを読む]

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前回述べたように、民主主義の理念は当たり前のように我々の価値観を侵食している。しかし、それはまだ若い概念であり、それでありながらはるか昔に一度失敗した過去を持つ。 人間はみな平等であり、個人はみな自由であるというのは、すべての人々にとって本当に良いことなのだろうか?あらゆる決め事は皆で平等に決めて、個人はそれでいてあらゆる物事に対して自由であるというのがこの考え方だが、実はこの二つは大きく矛盾していると思う。 「自由」であるということは、束縛されないということだ。制限がないということは、権利を持 [→続きを読む]

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我々にとって、「個人の自由」と「法の下の平等」は侵しがたい絶対の権利である。それは、法律や憲法で定義されている以上に、我々の意識に刷り込まれている概念だ。 たとえば、中学生が学校に行くことは義務であるが、放課後に何をするかを強制するものは存在しないし、中学校を卒業したら、高校に行かずに、家業を継げと親が命じたとしても、子供にはそれを「選択肢」として処理する権利があると考えるのが時代の常識だ。だから人間はみな自由である。 たとえば、1ホールのケーキがあり、人間は10人いるとすれば、1人が食べる量は [→続きを読む]

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2012年は様々なことがあった。もちろん、僕の身にも様々なことが起こったりしたのだが、このブログではそれはあえて扱わないことにする。洋々の他のブログではSFC生の生活を十二分に知ることができるからだ。もちろん、これからも「SFCのプログラマー」という僕自身の視座というものからは離れることはないようにするが。 さて、今回は「タブレットPC」についての話。こちらも2012年に、大きく躍進したものの一つ。このタブレットという概念が一般に普及され始めてから、つまり、Appleの今は亡きスティーブ・ジョブ [→続きを読む]

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プログレッシブという音楽のジャンルがある。日本では「プログレ」という名前で親しまれている。Progressiveという言葉どおり、先進的で先鋭的な音楽を目指したものだ。 ビートルズの時代から「ロックやポップスは一曲三分」というものが公式としてあった時代に、彼らが「Hey Jude」を発表したこと(これは七分もあるシングルだった。実際には七分以上あるように感じるが)ですら衝撃的なことだったのだが、プログレッシブが持つ音楽性は、あらゆる束縛を持たない。ボーカルが一人だと思えば、コーラスのパートが入り [→続きを読む]

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前回の記事の続きで、「意味」についての話。ただし、プログラミング上の概念からのフィードバックを重視して考える。 プログラミング言語のルールは、人間のコミュニケーションのルールをなぞって、「機械と人」のやりとりを「人と人」と同じだけ利便化、わかりやすくしようという思想によって取り決められているものだ(その行き着く先が、音声認識だったり、「空気を読む」コンピュータだったり。) それをあえて、人間同士のコミュニケーションに応用してあてはめることで、人間同士の複雑な関係性の「どこがどうなっているのか」が [→続きを読む]