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プログラミング言語というものは、英語をベースにした記述をする言語である。たとえば、「あなたがジョンであれば、昼食を一緒に食べる」ということを記述するとき、 if you == john then me.eatLunchWith(John)end という様な書き方をする。日本語の文法的に考えると、これは少し直感的ではないが、それでも、機械語ーコンピュータの世界で交わされる本当の言語が、ゼロとイチ、すなわち「電流を通すか、通さないか」をベースにしている以上、00100101110101…といった文章 [→続きを読む]

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インタラクションについての話、その2。あらゆる物事、それはもう朝起きて夜寝るまで、生まれてから死ぬまでの出来事、人間の行為の中で、一般化できるところを一般化し、共通のルールで、より簡単な方法で統一していこうという試みがインタラクションデザインの(ひいては人類の科学史の)歴史であるが、このやり方には例外が二つある。単純化と共通化、一般化という思想の持つ欠点だ。 一つ目の例外は、単純に「洗練するということ」を目的にしている場合。スポーツとか、伝統芸能のような、「行為を省略するのではなく、それ自体の価 [→続きを読む]

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努力は嘘をつかない、とは良く言ったもので、人間の最大の武器は、習熟することである。長年の修行を積んだプロの料理師は、塩のひとつかみが非常に高い精度で1グラムに近い重さになるよう習熟しているし、プログラマーであるかどうかにかかわらず、PCを前に作業することが多い人は、たいてい目を隠してもキーボードが打てるはずだろう。 どのような複雑な作業であれ、練習と反復を繰り返せば、人間は習熟をしていく。 それは脳が動作を覚えるということでもあるし、身体が覚えるということも、両方ある。(もちろん、身体を統制する [→続きを読む]

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今でこそ、コンピュータと情報科学がここまで発展して、不可能と可能の界面が少しずつ明らかになって、そして「思ったよりも、出来ないことは無いんだ」という実感を、おそらく多くの人が得るに至ったであろうことは想像に難くない。たとえば、本田技研の誇る「ASIMO」は、初めて登場したときの拙い歩行とはうってかわって、現在では階段の登り降りや、モノを掴んだり、「走る」ことも出来るようになった。 人間の感情を解析する手段も多様化していて、かつてはその人が書いた「文章」を感情解析したり、「天気の良い日の公園を歩い [→続きを読む]

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車輪の再発明コロンブスがタマゴを割ることが革命的だったと伝えられているのはなぜだろうか?タマゴを割れば、立てることができるということは誰もが知っていただろう。iPhoneが登場する以前から、スマートフォンは存在したし、機能だけを見れば、当時業界を席巻したiOSと、対抗馬であったWindows Phoneなどの機能は大差がなかったのに、それでもiPhoneが勝ったのはなぜ?昔からランニングや登山を愛好する人たちは一定数いたのに、それが今日あらためてブームとなり新しい魅力が発見されているのはなぜか。 [→続きを読む]

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今では、義務教育を終えた人なら誰しもが知っていることだが、 我々の目に見えるものはすべて原子の集合である。原子の集合である分子の集合であり、その原子は陽子と中性子と電子からなる。陽子や中性子を構成するものをクォークと言うわけだ。 だが、我々が実際に原子を目にすることは(その気にならなければ)できない。この文章を読んでいる端末(パソコンであったりスマートフォンであったり)をどれだけ粉々にしても、原子そのものの構造を見たとは言い切れないだろう。(これは「金」については例外で、金は分子的に非常に安定し [→続きを読む]

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3Dプリンターというものが登場してから少し時間が経ち、その存在が一般的に認知され、理解されるようになってきた。SFCでも、3Dプリンタを所有する研究会はいくつかある(残念ながら、僕は触れる機会を未だ得ていないが) 3Dプリンターとは、コンピュータ上で表現された3Dモデルを、実空間に出力するための装置で、使用する素材(マテリアル)に制限はあるものの、ほとんどあらゆる形を再現することができる。今はまだ、プラスチックや特殊な化合物などを素材に用いなければならないものが主流だが、チョコレートや木材などを [→続きを読む]

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熱力学の第二法則という有名な法則がある。「断熱系において不可逆変化が生じた場合、その系のエントロピーは増大する。」などといったさまざまな表現で語られるが、その意味するところは全て同じだ。つまり、「エネルギーは一方向にしか移動しない」ということ。そして、「その時、エネルギーは散逸する」ということ。あらゆるものが密から疎に向かうということである。水に塩を入れてしまったら、塩だけを取り出すのにはまた蒸発させるためのエネルギーが必要だし、その時、気体となった水分をうまく集めても、それを水に液化させたとき [→続きを読む]

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少し古いが、「ティファニーで朝食を」という小説がある。以前も紹介した、トゥルーマン・カポーティの小説で、 ティファニーの宝石店で朝飯を食べてしまうようなリッチで破天荒な女性をヒロインにした小説だ。 主人公の男は、このヒロインの傍若無人さに嫌気がさしながらも、まぶしい魅力に翻弄され、 ラストにはヒロインは麻薬常習の容疑で警察に追われ国外逃亡をするのだが、 そこまで彼女に尽くしてきて、逃亡の手配までした主人公には、一切振り向きもせずに去っていく。 主人公はその後、彼女が飼っていた、逃亡をするときに捨 [→続きを読む]

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「なぜそうするのか?」という倫理の話はさておき、たいていの人は他人の物を盗んだり、他人に危害を加えたり、殺してしまったりしたことはないだろう。そうしたい気持ちがどんなに強くあってもだ。 「愚者は経験に学ぶ。智者は歴史に学ぶ」とは今は昔のプロイセンの鉄血宰相ビスマルクの言葉だ。意味はそのまま。他人を殺してしまえば、逮捕され、処罰されるのは当たり前。それをわからないで、やってしまったことに後悔するのが愚者、というわけだ。 歴史に学ぶことは多い。欲望に身を任せれば破滅するし、お金を借りすぎてもいけない [→続きを読む]