東大の推薦入試


今朝の日経新聞によれば東京大学が2016年度から推薦入試を導入するという。大いに歓迎したい。

私が大学受験をしたときはAO入試や推薦入試が今ほど一般的ではなく、そういった受験を考えたこともなかった。当時であれば推薦入試には反対したかもしれない。学力試験は客観的で勉強さえしっかりすれば誰にでもいい学校にいける公平な制度だと思っていた。

欧米の経営大学院に留学しようと思い準備をしたときはその入試制度に最初は戸惑った。TOEFLで上位5%の成績を取り、GMATとよばれる標準テストではNative Speakerに交じっても上位6%の成績を取ったが、それが多少のプラスになることはあっても合否の決め手になることはなかった。TOEFLの成績は最低限のレベルを確保すればそれ以上どんなに高い点をとってもほとんどアピールにならない。GMATの成績は高得点を取れば多少のアピールになるがせいぜい全体の評価の2割程度の割合でしかない。志望理由とキャリアプランを中心としたEssay、大学の成績、それまでの経歴、Interview(面接)で総合的に評価される。どの大学院も評価にはそれぞれの客観的な基準を設置していると思うが最後は人が決める。初めは評価の基準がわからずどうやってアピールするのがよいのかわからなかった。合格した人のEssayを読ませてもらってもそもそもそれまでの経歴が自分のものと違うのであまり参考にならなかった。恣意的に自分の合否が決められるような気もして、客観的なテストで決められるのであればどんなに楽だろうと思った。しかし、出願者を選抜する側の立場に立ってどのような人に来てもらいたいか、ということを考えてみたら多少わかったような気がした。大学院の評価は卒業生のその後の活躍によって決まるといっても過言ではない。客観的なテストの点数が高いだけの人が社会で活躍できるだろうか?

大学の入試も同様だ。5科目の点数が高いだけの人が卒業後社会で活躍できるのだろうか?現状をみると東大出身者がそれなりに日本の社会で活躍しているようにみえるがそれは日本の大学全体で同じような試験をしているからだ。グローバルに活躍できる人材が少ないのを東大の入試制度のせいにするのは飛躍しすぎかもしれないが的外れではないと思う。

東大が入試制度を変えることで日本の高校までの教育が大きく変わる可能性がある。昨年海外の教育制度出身者に限定しながらも初のAO入試を実施し、今回推薦入試の導入が明らかになった。少しずつではあるが東大も変わろうとしている。是非引き続き、できればもっと大胆に改革を進めて、本当に社会で活躍する人材を今まで以上に輩出してもらいたい。東大が変われば他の大学も変わり、大学が変われば中学・高校も変わる。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。