一歩一歩


やるべきことが少ないとやる気が出てすぐに終わらせられるのに、やるべきことが多過ぎるとやる気が出ず、全くやらずじまいになってしまう。テストの出題範囲が限定的であればしっかり対策をする気になるが、範囲が広すぎると何もやらないままになる。頑張っても結果に結びつかないという無力感を覚えるのだろう。実際、特定の英単語100語の試験であれば、1語覚えるごとに100点満点中1点上げることができるが、5000語の中から100語が出題されるとなると1語覚えてもその単語が試験に出る可能性は2%に過ぎず、100点満点で上げられる点数の期待値はたったの0.02点だ。範囲が5000語の英単語試験が明日あったとして最大限頑張って100語覚えてもせいぜい2点くらいしか点数が上げられない、しかも確実ではない、と考えれば、1語も覚えずに終えてしまうというのも強ちわからない話ではない。

明日の試験のためということに限れば確かにそうなのだが、多くの場合はその先がある。英単語でいえば英語が堪能になることを目指しているかもしれないし、大学受験の英語で合格点を取ることが目標かもしれない。そういう実現したいことがある場合、今日100語新しい単語を覚えて明日の試験で2点でも上げることは目標に向けて小さな一歩ではあるが確かな前進だ。ただ、当面のテストで2点しか上がらないとなるとその前進を実感しにくい。

中学や高校の定期テストは準備すべきことを明確にして比較的準備しやすいのでそれに沿った形で勉強するのは悪いことではないと思うが、それでも勉強が難しい場合は自分でやるべきことを限定する形で設定してもいい。仕事でもそうだが今日やるべきことを決めるのは自分だ。大きな目標を念頭に置きつつ、今日やるべきことはモチベーションを維持できる範囲で自分で決めればいい。

千里の道も一歩からなのだが、一歩だけ進むことに無力感を感じることもある。その場合は、日々の努力が目標に向けてどれだけつながっているのかを敢えて考えないという手もある。大学受験のように何か勉強していれば何らか結果につながると思えることもあれば、答えのないことに対する研究のように歩き続けてもゴールにたどり着けるかどうかわからないこともある。いずれの場合もゴールのことを考えすぎると日々の前進の小ささに逆にモチベーションを失いかねない。成果のことを考え過ぎず、努力が結果に結びつくことを過度に期待せず、どれだけ進んだかを頻繁には振り返らず、淡々と目の前のことに集中して一歩一歩進むのもいい。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。