わかるまでのプロセス
わかった!という感覚(Aha! moment)は気持ちのいいものだが、逆にわからないともやもやして気持ち悪い。残念ながら学習の過程ではAha!の瞬間よりも「気持ち悪い」状態の時間の方が圧倒的に長い。新しく学ぼうとすることは何であっても自分にとって掴みづらい、もやもやしたものだ。もやもやしてなかったらそれは自分がすでにある程度理解していることで全くの新しい学びではない。
わからないことの気持ち悪さはうまくいけば理解したいという欲求を生み、人を学びの方向に促すことになる。順調に学習が進み理解に至れば、わかった!という気持ちのいい状態にたどり着く。わからなくて気持ち悪い→気持ち悪さを解消するために学習を続ける→理解できて気持ちいい!→新たな課題に取り組む、という好循環に達すれば持続的に学習を続けることができる。ただ、もやもやの気持ち悪さに対しては、拒否しようとする心の動きもある。むしろそれが普通の反応だろう。もやもやするだけで痛みがあるわけでもなく、堪える、という言葉が適切かどうかわからないが、もやもやから逃げず、堪えてその解消に向けて努力を続けていけるかどうかが継続的に学習を続けていけるかどうかの鍵になる。
ダイエットの過程では空腹感に堪える必要がある。空腹感を避けるために何かを口にすると体は脂肪を燃やすのをやめてしまう。空腹感は何か食べないと脂肪を燃やすよ、というサインのようなもので脂肪を燃やしてよいのであれば放っておけばよい。食料が確保できていない中での空腹は不安も募りきついことだが、食べようと思えばいつでも食べられる安心感がある中での空腹はそこまで大したことではない。ダイエットを続けられるかどうかは空腹感をやり過ごせるかどうかにかかっている。
筋トレは多くの人が嬉々としてやっているように見えるが重い物を持ち上げることはそれ自体が本来楽しいものではなく、どちらかといえば避けたいものだ。ただ、そのプロセスによって筋肉がつく、ことを知っていれば、きつくても継続できるし、むしろ楽しみになる。
直観的に避けたくなるようなことであってもそれを堪えた先にある喜びを知っていればそこまで苦にならない。その喜びを十分に味わえるようになれば気持ち悪かったりきつかったりするプロセスが楽しみにすらなる。掴み切れないもやもや感をAha!の快感につながる過程として捉えられるといい。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。