自然な感じ
受験生の出願書類や面接の準備のサポートをしていて思うのは自然な感じだといい印象を与えられるということだ。地に足のついた感じで、その人が日ごろから考えていることを素直に表現しているように思わせる文章や口頭でのコミュニケーション、自分を無理に売り込もうともしないし、一方で卑屈になるわけでもない、そういった自然な感じを表現できると印象はとてもよくなる。
ただ、自然というのがなかなか難しい。自然体で臨めばいい、と思うかもしれないが何も準備をしていないと自然体には見えないし、本人にもどういう状態が自然体なのかわからなくなったりする。文章でも会話でも無駄が少ない方が自然に感じるが、それを実現するためには熟練を要する。テレビで自然な感じで話しているように見える人はおそらくそう見せるために努力を積み重ねてきているはずだ。プロ野球選手が難しいゴロを事もなげに捌くようなものだ。文章を自然な感じで書くのも同様に簡単ではない。もちろん受験生にプロの力量までは求められないが自然さを表現するのにそれなりの努力は必要だ。
自然に見せるためには伝える内容も大事だ。頭の中でいろいろなことがごちゃまぜになった、混沌とした状態が自然と言えば自然かもしれないが脈絡なくそれを伝えても受け手はそれを自然な感じとは受け取らない。話が整理されていて、話の展開に無理がないときの方が自然に感じる。よく見られようとして受け手に無理に合わせてきたり、論理の展開に強引さがみられたりすると自然でない印象を受ける。なぜそう考えるのか、なぜそうしたいのか、を違和感なくスムーズに提示できるかが自然さの鍵になる。
自然に見せようと変に考えるとかえってぎこちなく見えてしまいがちで注意が必要だが、無理のないロジックを組み立てて誇張なくスムーズに表現できれば文章でも口頭でも自然な形で伝えることできる。思うがままに伝えるのではなく自分の考えを整理して表現の方法も無駄のない形をとることが重要になる。何も意識せずにあるがままの姿を見せるよりも、一見何も意識していないように見えつつもしっかり準備をしているときの方が自然な印象を与えることができる。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。