売れても売れなくても最高の仕事をすること
ファースト・アルバムを大ヒットさせるアーティストがいる。初めてのアルバムを世に出すまでにライブでファンを増やすなど地道な活動をしてきたり、事務所が大々的に売り出したりしてきたのかもしれないし、売り出してからじわじわとその音楽のよさが認知されて広がるケースもある。売れる要因は様々だと思うがいずれにしても出す前には確実に売れるかどうかはわからなかったはずだ。売れた後にアルバムを聴けば大ヒットにふさわしいと思うことはあるかもしれないがそれを作ったときは売れるかどうかはわからない。それでも1曲1曲に手を抜くことはないし、ジャケットもかっこよく仕上がっている。プロモーションビデオにも手抜きはなく大ヒットが前提で作られているかのようだ。実際にはどれだけ凝ったものを作っても売れるとは限らないしむしろ売れないケースの方が多いだろう。それでも手を抜かずに作らないと大ヒットはない。100%の力を注いでも売れる可能性は大して大きくないが100%の力を注がないと売れる可能性はほとんどなくなる。
今では出した本がほぼ確実にベストセラーになる作家のジョン・グリシャムもデビュー作はしばらくほとんど売れなかったそうだ。そもそも出版するまでに28社の出版社に断られたという。それでも2作目、3作目と出すにしたがって徐々に売れ始め、後にはデビュー作も見直されて映画化もされた。売れるかどうかわからないときからデビュー作に手を抜くことはなくベストセラーとしてふさわしい仕上がりになっていた。
生きているうちに認められればいい方で画家のゴッホや作家のカフカのように死後初めて認められる芸術家も数多くいる。もしかしたら死後でも認められればまだましで、その優れた作品が永遠に埋もれてしまった芸術家もおそらく少なくないだろう。それでも売れるかどうかわからないからそれ相応の仕事をするというのではなく初めから最高レベルの仕事をする。
芸術家でなくてもたとえば飲食店が提供する料理であったり、スマホ用の無料アプリであったり、世の中にそこまで広まっていなくてもいい仕事をしているなと感じるものがある。そういうものは何かのきっかけで知名度が上がり広まっていく可能性もあるが、そうでない可能性もある。それでもその料理人やプログラマーが手を抜くことはないだろう。
誰も見ていなくても手を抜かずによい仕事をしたい。残念ながらそうすれば成功するというわけではないが、そうしないと成功はない。独り善がりになってはいけないが、まずは自分で納得できる仕事をしたい。今は誰も見てくれていないかもしれないがいつ多くの人に見られても恥ずかしくない仕事をしておきたい。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。