株を上げる
企業には先行き明るい企業もあればそうでない企業もある。多くの場合、それらのことはすでに株価に織り込まれている。今後伸びていきそうな企業はすでに株価が高くなっているし、あまり成長が見込めなさそうな企業の株価は低迷する。経営者の仕事が株価を押し上げることだとすれば、今を時めく急成長中の企業と斜陽産業の企業のどちらを経営する方が難しいか、自明ではない。成長著しい企業であれば今後の成長が見込まれて株価が決まっているので、株価を上げるためには、実現が見込まれている成長以上の結果を出さなければいけない。マイナス成長が続く企業の経営は苦しいが予想されている減益を少しでも食い止めればその後の株価は上がる可能性がある。AI需要で急成長中のNVIDIA社は時価総額が4兆ドルを超えたがこれは今後の急成長も見込んだ評価でさらに時価総額を高めるためには予想されている成長をさらに上回る必要がある。iPhoneやMacBookなどの魅力的な商品を揃え高いブランド力を誇るアップル社もNVIDIA社と時価総額世界一を競うレベルにあるがこれ以上株価を上げるためには期待値を上回る成長が求められる。逆に時代に取り残されていきそうな企業(デジタルカメラが普及しつつあるときのフィルムカメラメーカーや動画配信サービスが広まったときのレンタルビデオ店、等)は株価が下がっていることが多く経営も苦しいが少しでも状況を改善できれば株価は持ち直す可能性が高い。
才能があったり、いいポジションについていたり、本人のこれまでの努力で能力が高かったり、という人を見ると羨ましく感じることもあるが、当人にとってはそれがノーマルでありそれだけで幸せな状態が続くわけではない。人に株価のようなものがつけられるとしたらそういった人は高い評価がつくかもしれないが、それをさらに高めるためには一層の努力が必要になる。逆に今の状態がそんなにいい状態でなかったとしても(株価のようなものが下がっていても)少しの改善で状況を反転させることができるかもしれない。毎日3時間集中して勉強できて良好な成績をキープできている人がそこからさらに成績を上げることは簡単ではないが、これまでほとんど勉強していなかった人が1日10分でも勉強するようになったら状況は大きく改善する。今頑張っている人はさらによい状態を目指せるといいし、今頑張れていない人はまずは今より少しでも改善した状態を目指せばいい。今の状態がどうであってもそれを楽観するのでも悲観するのでもなく、今日が昨日よりもいい1日になるよう努力していきたい。
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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。