鯛の尾 vs 鰯の頭


大学受験は今でも偏差値を基準に受験校を考える人が多い。入試の多様化が進んだ分、ある人のある大学学部の入試での合格しやすさが偏差値で決まることは少なくなりつつあるが、少しでも偏差値の高い大学を目指そうとする傾向は根強くある。「チャレンジ校」と称して、自分の普段の偏差値より高めのところを目指すことも多い。

偏差値の高い大学は学びの環境が整っている、名声がある、交通のアクセスがよい、就職の実績がよい、等、学生にとってのメリットがあるはずだ。なので他の条件が一緒であれば偏差値が低いところより高いところを選ぶのは悪い選択肢ではない。偏差値上位の東大は割り振られている予算の額も大きい上に授業料も安いしキャンパスのロケーションも悪くない。ただ、現実には他の条件が同じ、ということはなく、偏差値以外の要素の方が自分にとってのメリット、デメリットに大きく影響する可能性の方が高い。

頑張ってチャレンジ校に入学できれば周りに自分より学力や意識が高い人が多くいることで自分ももっと頑張ろうと努力できるかもしれない。他の人に追いつけ追い越せでモチベーションが高まって自分のレベルアップにつながることもある。一方で周りのレベルが高すぎると自分の実力のなさに自信を失い、逆にやる気を失うこともある。大学の授業についていくのが大変になり、本質的な学びをしようとするよりも単位を取ることに精一杯になってしまうかもしれない。

身の丈に合った大学に進学すれば学業やその他のことを自分のペースで進めていける。余裕ができることで自分の興味を掘り下げやすくなる。リーダー的な役割を担うことも多くなり自己肯定感も高まるかもしれない。

スポーツの世界でもビッグクラブで準レギュラー的な存在でいるのとトップではないチームで中心メンバーとして活躍するのとどちらがよいかは微妙なところだ。どちらの環境の方がさらに成長できるかは人によるのかもしれない。

個人的には多少背伸びしながらどんどん挑戦していけるといいと思うが、それぞれの人がメリット、デメリットを考えながら自分にマッチする大学を選べるといいとも思う。


洋々ではプロフェッショナルによる無料の個別相談を承っております。

個別相談申込ページからご予約いただくか、

電話またはメールにてご連絡ください。

電話:03-6433-5130(平日1400-2100、土1000-1900。水日祝休み。)

Eメール:you2_info@you2.jp

お気軽にご相談ください。