志望理由書作成の肝(11)作成のプロセス


実際にゼロから志望理由書を作成するときに何から始めるべきか。いきなり書き始める前にまずは材料の洗い出しをすることがお薦めだ。過去やってきたこと、現在関心を持っていること、大学で学びたいこと、大学卒業後やりたいこと、まずは一貫性を考慮せずに思いつくまま、大きなことも小さなことも書き出していきたい。そうしていく中で自分がどういう人間なのかを探っていく。おぼろげながらそれが見えてきたら自分のテーマ(大学で追求したいこと)について考え始めるといい。自分にとって最適なテーマを選ぶのは簡単ではないのでまずは仮のテーマで十分だ。最適なテーマを追って、時間をかけるよりも、それなりに納得のいく仮のテーマで構成を考えて後で修正していく方が効率がいい。

志望理由書は(仮の)テーマを中心に構成する。テーマにつながるきっかけ(過去)と今の問題意識(現在)、テーマからつながる実現したいこと(将来)を組み立てる。きっかけ→問題意識→実現したいこと→そのために大学で追求したいこと(テーマ)→その大学学部が必要な理由が整合性の取れる形で書ければそれだけで志望理由書が成立する。これがファーストドラフトになる。洋々ではここで一旦第三者チェック(通称3PC)を入れる。

ファーストドラフトを吟味する中で(できれば第三者の意見も聞きながら)、最初に仮で置いたテーマを微調整していく。自分ならではのテーマになっているか、志望する大学学部に合ったテーマになっているか、今一度確認した上でテーマを確定する。

テーマが確定したら、ストーリーラインも微調整しながら、出願用の書類を作成する段階に入る。その入試の出願書類のフォーマットに合わせて、文章を練り直していく。ただ単に字数に合わせて文章を作成するだけでなく、密度の濃さにも注意を払う。同じ字数でも密度の濃い文章とスカスカの文章がある。当然ながら好ましいのは密度の濃い文章だ。密度の濃い文章にするためには冗長性を避けるだけでなく、それぞれの文毎に適切な抽象度を用いることが重要になる。何度も書き直しながらよりよく自分のことを表現する形を探っていく。

最後はファイナライズだ。ファイナライズを始める時点で制限字数の1割、2割増しの文字数があることが望ましい。その状態から最後本当に伝えたい部分に絞っていけば、均整の取れた文章が仕上がっていくはずだ。

これらのプロセスを3か月から半年くらいかけて進めていけるとテーマについて調べつつ大学学部についての知識も深めながら文章を熟成させることができる。語れることが制限字数の10倍くらいになっていると最終的に十分に密度の濃い書類が作れるだけでなく、面接での対応もしやすくなる。


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