分かっていたことだけれど、下山は、登山とは比べものにならないくらい楽で早かった。登りの時は足が取られて、進む距離が「1歩−滑った距離」だったのが、降りでは「1歩+滑った距離」になる。足の回転も早い。また登りルートが、斜面の角度を考慮して稲妻型になっていたのに対して、降りはもう少し直線的。高度で考えて、3倍くらい早く降りて行けた感覚。中でも砂走りと言われるエリアは、砂が細かく、斜面も急で、本当にスキーで滑り降りるような降下。最後のアトラクション的に、楽しい下山だった。 今回改めて自覚したのだが、僕 [→続きを読む]

富士山登山者はここで選択を迫られる。「須走ルートの山頂で終わるか“真の山頂”を目指すか?」だ。皆さんご存知の通り、富士山の山頂は火口の形になっている。要は、ほぼ同じ標高でぐるっと一周できるような形。須走ルート山頂も、その一周のうちの1ポイントだから、ここでも「登頂した」と言っていいらしいのだが、“その一周のうちの最も高い場所”ではない。“真の山頂”は、須走ルート山頂のちょうど反対側くらいで、行こうと思うと、火口を綺麗に一周することになる。所要時間は1時間程度。ここまで登ってきて、あと1時間プラス [→続きを読む]

七合目以降、徐々に斜面が急になっていった。しかも段々と砂利の地面になり、一歩一歩足が取られる。急かつ足場もそんなんだから、山頂に向かってまっすぐ登ることが難しく、ルートは稲妻型にギザギザになった。要は、山頂に向かって斜めにルート取ることで、人が登れるくらいの斜面に調整しているというわけだ。言われてみれば、遠くから眺める美しい富士山の形も、山頂に近づくにつれて斜面が急になっている気がする。「僕は今まさにそこに立っているということか」と妙に納得した。 この頃になるとYにも疲れが見え始め、ギザギザの折 [→続きを読む]

シミュレーションした通り、とにかくゆっくり、休憩しながら登ることを徹底的に意識した。登山アプリ“YAMAP”で自分の現在位置とその標高を見ながら、高度100m上がるごとに5~10分の休憩を挟んだ。 まさに登り始めるまで知らなかったのだが、富士山の◯合目って、純粋に距離や高度で等分されているわけではないらしい。それまでの僕の認識は「富士山の山頂が標高3,776mだから、一合あたり377.6m。五合目なら1,888m、六合目なら2,265.5m・・・」だった。実際はそうじゃない。須走五合目が2,00 [→続きを読む]

8月3日月曜日、登山当日、予定通り深夜の02:00に五反田(自宅)を車で出発した。 そこに至るまでは・・・、8月1日にだいぶ夜更かしをしたせいで、8月2日は一日中寝て、22:00頃に目が覚めた。流石にそこからまた寝ることはできないと諦めて、ジムに行った。1時間くらいウエイトトレーニングをして、24:00から1時間シミュレーションゴルフをした。どんなにアホでも「登山前に疲れるのは良くない(特に高山病という未知の敵と戦うにあたって)」というのは分かるけど・・・暇だったのだ。仕方ない。流石にウエイトト [→続きを読む]

次に装備の準備。富士山には入山時に持ち物チェックがあって、必要な装備を持っていないと入山を断られる場合もあるとのこと。“運動に適した格好”なんて腐るほど持っているけど・・・僕に足りないものは、登山靴と上下セパレートの雨合羽だった。 雨合羽は、ワークマンで4,000円くらいのを調達した。雨ゴルフの時も使えそうだし、悪くない買い物だと思った。問題は登山靴。おそらく僕は、登山を趣味にはしない。今回、富士山登頂を果たしたら、あとは冷やかし程度で、高尾山や青梅・奥多摩の小さい山をハイキングするくらいだ。そ [→続きを読む]

6月に入った頃に、具体的なタイムスケジュールを策定した。須走ルートは、一般的に登り約7時間・降り約4時間かかるとのこと。しかもこの期間は、渋滞を避けるために五合目の登山口までマイカーでは行けない。山の下の方にある特設駐車場(須走多用途広場)にマイカーは停めて、そこからバスorタクシーで30分程度走って登山口に行かないといけない。とは言え、バスは始発が6時なので、それより早い時間に登り始めるためにはタクシーになる。日帰りでやろうとすると結構攻めたスケジュールになる。 02:00 自宅(五反田らへん [→続きを読む]

8月3日月曜日、会社にお休みをもらって富士山に登ってきた。五反田のバーで知り合って仲良くなり、いつもゴルフも一緒に行っているおじさんYと2人で。   富士山は前々から、おそらく柔道の現役を引退して自由な時間をある程度確保できるようになった頃から、「一度は登ってみたい」と思っていた。というより、「機会があるにも関わらず、登ったことがない」というのは、もはや日本人として半人前であるような気さえしていた。別に登山が趣味なわけではないけれど、日本で一番高い山には登っておかないと。そんなことを飲 [→続きを読む]

転覆事件以降は、大きなイベントも変調もなく、ひたすらに漕いで進むばかりだった。遠泳みたいに。無人島のようなところに行ってみたり、防波堤の外側に繰り出してみたり。前もって想像できたような気もするけれど、後半は若干退屈した。全部で3時間の体験だったけど・・・まぁ2時間くらいで十分かな。 これも自分に都合のいい推察だが、僕らは優秀な生徒だったに違いない。腕力もあるし、体力もある。それなりに知恵もあるし、運動神経だって悪くない。だから、出だしでもっと苦労して、進めない・・・曲がれない・・・で時間を使うの [→続きを読む]

Ozmoが心配とはいえ、まずはカヤックを戻さないといけない。おじさん「すみませんが協力して欲しくて・・・、そちら側から持ち上げてもらっていいですか?」とのこと。大きいから、おじさん一人では持ち上がらないのだ。僕が海中から持ち上げ、おじさんが船上から引っ張り、二人のせーのでひっくり返した。すると、船の下からプカプカ浮いたOzmoが出てきた。正確には、海に落とさないように飲み物を入れた麻袋に、Ozmoを軽く括りつけていたおかげで、それと一緒に浮いていた。我ながら、危機管理能力の高さに、心の底から感心 [→続きを読む]