早稲田大学人間科学部FACT選抜は“学術的探究のための基礎的な能⼒”を総合的に評価するための⼊試として2017年度入試より導入されました。
もともとは学校推薦型選抜でしたが、2023 年度入試からは総合型選抜に変更となりました。
入試区分の変更に伴い、学校長からの推薦および推薦状が不要となり、試験日程が早まったほか、これまで出願できなかった高等学校・中等教育学校卒業後 1 年以内の既卒生も出願可能となりました。
このページでは人間科学部FACT選抜について解説しています。本ページをご覧いただくことでFACT選抜の概要と対策の方向性を掴んでいただくことができます。
目次
早稲田大学 人間科学部FACT選抜の概要
募集人数・出願資格・試験内容
学科 | 募集 人数 | 現浪 要件 | 評定 要件*1 | その他要件 | 1次 選考 | 2次 選考 |
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人間環境科学科/ 健康福祉科学科/ 人間情報科学科 | 全体で 若干名 | 1浪まで | 全体の評定平均値3.9以上/ 理科および国語のそれぞれ3科目以上を履修/ 理科および国語で履修したすべての科目を合わせた評定平均値4.1以上/ 数学ⅠⅡABをすべて履修 | 欠席日数40日以内*1/ 学部の指定する外国語試験・検定いずれか1つのスコア・結果*2or 国際バカロレア資格 | 書類 | 論述/ 面接 |
*1高等学校または中等教育学校後期課程の1年1学期または前期から3年(4年制定時制は4年)1学期または前期までのもの
*2TOEIC L&R,TOEFL(iBT),IELTS(Academic Module),GTEC(Advanced/CBT),TEAP,英検,ドイツ語技能検定試験,ゲーテ・ドイツ語検定試験, 実用フランス語検定試験, DELF/DALF(フランス国民教育省認定フランス語資格試験),実用中国語検定試験,HSK(中国語検定),スペイン語技能検定, DELE(スペイン語検定試験)。入学日から遡って2年以内に受験したスコア、結果。
※上記出願資格は「出願資格A(国内者向け)」となります(2025年度募集要項より)
早稲田人間科学部FACT選抜のスケジュール
出願:9月上旬
↓
1次合格発表:9月中旬
↓
2次選考:9月下旬
↓
合格発表:11月上旬
↓
入学:4月
早稲田人間科学部FACT選抜の特徴
早稲田大学人間科学部FACT選抜のFACTとはFundamental Academic Competency Testの頭文字で、「根本的・学術的-汎用能力選抜」を表しています。研究志向の強い志願者を採りたいという意図が伺え、試験内容も研究を実践していくうえでの基礎力があるのかを問う内容となっています。
募集人数は全体で若干名となっていますが、実際の合格者数は2019年度が14名(21名中)、2020年度が5名(7名中)、2021年度が9名(13名中)、2022年度が7名(10名中)、2023年度が10名(14名中)、2024年度が19名(23名中)となっています。
1次選考は書類審査、2次選考は論述試験と面接試験が課されます。試験科目1つ1つの内容が濃く、受験生の負担も軽くないためか、志願者数が少なく倍率も低い傾向にあります。
準備における負担はありますが、早稲田大学人間科学部で研究したいという目的意識のある方にとってはチャレンジする価値のある入試といえます。
以下でそれぞれの選考科目について詳しく解説していきます。
1次選考:書類審査
主な出願書類は以下のとおりです。
・調査者
・入学志願票
・志望理由書
・外国語資格・検定試験の合格証明書またはスコアシート(原本)または国際バカロレア(IB)「最終試験の成績見込み評価証明書」
・事前課題
この中で時間をかけて作成するべき書類が「志望理由書」と「事前課題」です。
志望理由書
「志望理由書」は<入学後のライフデザイン>と<志望理由>の2つのパートに分かれています。
<入学後のライフデザイン>のパートは所定用紙の枠内を用いて、入学後の計画・イメージを文章や図・表・絵などで自由に説明します。手書き、コンピュータ(PC)等で作成・印刷物の切貼等、いずれの方法でも可です。
一方で、<志望理由>は所定の原稿用紙を用いて、1,200字~1,500字で以下の内容についてまとめます。
1)選択した学科を志望する具体的な理由
2)人間科学部で研究したいこと
3)将来(卒業後)の抱負
これを考えるにあたっては一度「研究計画書」を作成することをおすすめします。研究とは「まだ明らかになっていない問」を明らかにすることであり、まずは自ら問を設定する必要があります。そしてその問を明らかにするプロセスにおいて、「なぜ早稲田大学人間科学部の必要なのか?」を具体的に考えていくことで、説得力のある志望理由にすることができます。
研究計画の内容については面接でも深く聞かれる可能性が高いため、志望理由書作成の段階でしっかりと考えを深めておきましょう。
事前課題
事前課題では例年「特定の現象について志願者⾃⾝が実際に観察もしくは調査、検討し、その事実に基づいて要点をまとめ、合理的な考察を加える」課題が出題されています。
過去の志望理由書および事前課題は以下のページで公開されています。
▶早稲田大学人間科学部入試情報ページ
2次選考:論述試験・面接試験
1次選考通過者を対象に論述試験と面接試験が課されます。
論述試験
論述試験の試験時間は120分で、事前課題と関連する内容の課題文と問題が出題されます。問題は図表からのデータの読み取り、図表による表現、数学や英語の知識を必要とする問題など、総合的な力を要するものとなっています。過去問が公開されているため、独特の出題形式に慣れておくようにしましょう。
面接試験
面接時間は1人20分となります。出願後も志望理由書、事前課題に記載した内容について考えを深めておきましょう。
早稲田大学人間科学部FACT選抜の入試対策プラン
洋々では早稲田大学人間科学部FACT選抜の出願書類作成から2次選考の論述試験・面接までサポートするプランをご用意しております。
まずは無料の個別相談をおすすめしております。早稲田大学人間科学部FACT選抜に関するより詳しい試験情報の提供ほか、現在のご状況をお伺いし、最適な対策プランをご提案させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。