成蹊大学AOマルデス入試の対策
成蹊大学AOマルデス入試について解説しています。一通りお読みいただくことで、出願資格、募集人数、選考スケジュール、倍率、選考科目、出願書類の内容など、成蹊大学AOマルデス入試の全体像についてご理解いただけます。
成蹊大学AOマルデス入試の概要
成蹊大学の特徴
成蹊大学は東京都武蔵野市に所在する私立大学です。小学校から大学まで一つのキャンパスに立地しており、歴史ある建造物や欅並木など落ち着いた雰囲気が魅力のキャンパスです。「自発的精神の涵養と個性の発見伸長を目指す真の人間教育」の理念のもと、少人数で実践的な教育に特長があります。
2020年4月より経済学部が経済学部と経営学部に分かれ、経済学部には経済数理学科と現代経済学科が、経営学部には総合経営学科が設置されました。
AOマルデス入試の特徴
成蹊大学では経済学部、経営学部、法学部、文学部、理工学部の各学科においてAOマルデス入試を実施しています。「マルデス」とは、The Multi Dimensional Entrance Examination for Seikei University の頭文字です。 「一人ひとりの受験生の『顔が見える入試』」を目指し、さまざまな選考科目を通じて多面的に志願者を評価する入試となっています。
すべての学部・学科で既卒生も出願できるうえ、評定による要件もありません。さらに経済学部現代経済学科、経営学部、法学部は履修科目や取得資格による要件がないため、多くの受験生にとってチャレンジしやすい入試となっています。
一方で、経済学部をはじめとする学部では出願時に課題レポートが課されたり、2次選考では特有の形式の総合問題が出題されたりと、質・量ともにしっかりとした準備を求められる内容となっています。
求める資質
経済学部
・経済現象の解明と社会問題の解決に対する強い関心
・経済学を学ぶ上で必要となる基礎的な学力
・他者と積極的にコミュニケーションを図り、協力しようとする姿勢
経営学部
・自分の将来に関して、明確なヴィジョンをもっている、または自分の将来を真剣に見つめている。
・自分の意見や考えを明確かつ論理的に表現できる。
・知的好奇心が旺盛で、わからないこと、理解できないことを放置せずに、納得がいくまで自分で調べたり質問したりする。
・他人の意見を尊重し、共同して学修することに積極的に取り組める。
法学部
・「コミュニケーション能力」に富んでいること。
・コミュニケーション能力に先立って、それを深いところから支える「強い個性」があること。
文学部
・人間、文化、社会の本質と内在する問題を発見し、それを探求する力。
・物事を論理的に考え、独創性をもって的確に表現する力。
・自分以外のものに共感の目を向けて理解する力と異なる文化を生きる他者との共生力、それを支える豊かな感性。
理工学部
・自然現象や普段の生活で使われている技術に対する広い視野と深い考察力があること。
・その視野と考察力を基礎とした柔軟な発想をもつこと。
・数学や理科あるいは科学技術に対する興味と、その修得に対する強い意欲をもつこと。
・実験結果を論理的に解析・考察する能力があること。
募集人数・出願資格・選考科目
学部/ 学科 | 募集 人数 | 現浪 要件 | 評定 要件 | その他要件 | 1次選考 | 2次選考 |
---|---|---|---|---|---|---|
経済/ 経済数理 | 4名 | 既卒も可 | – | 数ⅠA・ⅡBを履修、数学の合計習得単位数が13単位以上 | 書類 | 筆記/ 発表・質疑応答 |
経済/ 現代経済 | 8名 | 既卒も可 | – | – | 書類 | 筆記/ 発表・質疑応答 |
経営/ 総合経営 | 20名 | 既卒も可 | – | – | 書類 | 筆記/ 討論 |
法/ 法律 | 6名 | 既卒も可 | – | – | 書類 | 筆記/ 討論 |
法/ 政治 | 4名 | 既卒も可 | – | – | 書類 | 筆記/ 討論 |
文/ 英語英米文 | 5名 | 既卒も可 | – | 所定の検定試験の所定の成績*1 | 書類 | 発表・質疑応答 |
文/ 日本文 | 3名 | 既卒も可 | – | 所定の検定試験の所定の成績*1 | 書類 | 発表・質疑応答 |
文/ 国際文化 | 6名 | 既卒も可 | – | 所定の検定試験の所定の成績*1 | 書類 | 発表・質疑応答 |
文/ 現代社会 | 3名 | 既卒も可 | – | 所定の検定試験の所定の成績*1 | 書類 | 発表・質疑応答 |
理工/ 理工 | 10名 | 既卒も可 | – | 数学14単位(旧履修は13単位)以上、理科10単位以上修得 | 書類 | 筆記/実技/ 面接 |
*1検定試験の成績について(文学部)
文学部の出願には以下のいずれかの検定試験における所定の成績を満たす必要があります。※
英検:2級以上
TOEFL:iBT 52点以上
TOEIC:L&R 560点以上
日本漢字能力検定:2級以上<日本文学科のみ可>
※一般受験、帰国生特別受験、社会人特別受験の場合
AOマルデス入試スケジュール
出願:10月上旬
↓
1次発表:11月上旬
↓
2次選考:11月中旬
↓
合格発表:11月下旬
↓
入学:翌年4月
AOマルデス入試の倍率
2024年度入試の入試倍率は以下の通りです。学部・学科ごとに違いはあるものの、年度によって変化もあるため、どの学部学科もしっかりとした準備が必要といえます。
経済学部経済数理学科:2.5倍
経済学部現代経済学科:3.6倍
経済学部総合経営学科:4.0倍
法学部法律学科:2.3倍
法学部政治学科:2.0倍
文学部英語英米文学科:1.5倍
文学部日本文学科:2.8倍
文学部国際文学科:1.6倍
文学部現代社会学科:4.6倍
理工学部理工学科:3.2倍
1次選考:出願審査
志望理由書
志望理由書は所定の用紙を用いて手書きで作成します。設問は学部ごとに異なりますが、どの学部においても自身が目指す将来像を明確化し、それを実現するにあたりなぜ成蹊大学の志望学部での学びが必要なのかについて説明できるよう、考えを深めておく必要があります。
活動報告書
以下の3点について本学所定の書式に具体的に記入します。
1.学術・芸術・スポーツ等の課外活動、生徒会活動、地域活動、ボランティア活動等。
2.検定試験、資格試験の合格実績やスコア。
3.自分の得意なこと、自分の長所等。
課題レポート(経済学部、経営学部、文学部)
経済学部、経営学部では、発表されるテーマについて、1200字程度のレポートを作成し、本学所定の書式に記入します。
文学部では志望学科が扱う研究領域のうち、どのようなテーマに興味を持ったかをできるだけ具体的に400字程度で記入し、そのテーマについて自分で調べたことについても600字程度で記入します。
学修計画レポート(法学部)
法学部では志望学科の専門領域に関連した具体的なテーマを設定し、自分で調べた内容や大学でより深く考察したい重要問題などをまとめた「学修計画レポート」を提出します。ゼミにおいて教員と他の学生にわかりやすく伝えることをイメージしながら、参考書籍なども明記して、A4用紙2ページ以内で丁寧に論じることが求められます(形式は問わない)。
2次選考
2次選考の内容は学部によって異なります。
経済学部
事前学習確認審査:課題となる文献資料(和文・英文の文章、数値や図表など)を参照しつつ、それにもとづいた筆記
試験を行います。文献資料を正確に理解し、分析に必要な基礎力を審査します。
発表審査:課題となる文献資料を正確に理解・分析し、それをもとに自分自身の考え方を表現する力を対面による個人面接で審査します。審査は以下の3つの内容で構成されます。
① 文献資料の内容と自身の考えをまとめた発表要旨(レジュメ)にもとづく10分間のプレゼンテーション。
② 発表内容やレジュメに関する5分程度の質疑応答。
③ 志望理由や活動歴などについての自己アピール(2分間)と質疑応答。
経営学部
総合分析力審査:和文・英文の文章や図表等をもとに記述式の試験を行い、資料を正確に分析・理解し、それをもとに表現する力を審査します。
討論力審査:課題レポートのテーマについて、5〜6名で討論してもらいます。明確かつ論理的に表現する力を審査します。
※上記は一般・帰国生が対象、社会人・外国人は総合分析力審査および自己表現力審査となります。
法学部
資料読解力・文章表現力審査:文章を正確に読み取り理解する力と、自分の考えを魅力的な文章にまとめる思考力と文章表現力が問われます。
討論力審査:テーマについて5〜7名程度でグループ討論を行い、各受験者の参加姿勢や発言内容に基づいて審査します。審査は約60分間の討論です。
※上記は一般・帰国生が対象、社会人・外国人は資料読解力・文章表現力審査および自己表現力審査となります。
文学部
発表・質疑応答審査:「プレゼンテーション+対話」型の個人面接を行います。所要時間は約30分とし、学科ごとに指定された課題に基づく約10分間のプレゼンテーション(発表)、発表内容や課題に関する5〜10分程度の質疑応答、志望理由などについての5〜10分程度の質疑応答を行います。
理工学部
思考力審査:順序立てて物事を考える力を見るために、数学的な思考力に関する演習に取り組みます。(90分)
表現力審査:当日、出題される科学技術に関するテーマについて、記述式の試験を行います。出題される科学技術に関するテーマについて、自分の考えを文章にて表現できるかを評価します。
面接審査:一次審査に提出された志望理由書、活動報告書、および実技審査で作成したレポートの内容などについて口頭試問します。一人30分程度と長丁場のため、しっかり準備をする必要があります。
※上記は一般が対象、帰国生・社会人は質疑応答審査、外国人は発表・質疑応答審査となります。
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