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今年で二十歳。これは小人が大人へと変化する年とされ、僕個人もそれを日々意識するようになってきたようだ。 大人とは「現実」で生きる人。親や学校や地域に守られること無く、開けた世界に晒される人。それは「現実」だ。テレビや新聞や学校や本で得る情報は「現実」という氷山のほんの表層である。偽りではないにしろ、それは各方面から情報制御を受けて取捨選択された「現実」なはずである。しかしそんな「現実」の疑似体験をする小人という立場に、僕は少なからず限界を感じる。小人ながらにあらゆる表層の情報を得ていく中、その下 [→続きを読む]

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『コードは議論に勝つ – Code wins arguments.』ハッカーの持説 facebook創始者のマーク・ザッカーバーグが2012年2月1日に提出した株式上場申請書に自らの手紙を添付した。その中で彼は社内で良く聞かれる上記の言葉を挙げた。ハッカーとは、現存するものに対してより優れたものを提案する人々であると彼は言う。提案の方法は過激だが、それは純粋なアイディアの試作と実現を目指した能動的な動きだ。良し悪しの議論の前に、現物を目前に打ち出すことで相手を納得させる実力主義者たち [→続きを読む]

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近況といえばとにかく「焦り」しかない。ヴェネチア国際映画祭で染谷将太と二階堂ふみが新人賞を貰った。共に満19歳。MTVミュージックアワードをTyler, the creatorが颯爽と勝ち取る。満20歳。周知のように石川遼は世界で大活躍中。満20歳。同年代が今世界中の様々なシーンで活躍している。彼らの成功の背景には、若いエネルギーによって創造される新しい手法や取り組みが、既製概念を根底からぶっ壊している点にある。 そういった時代の最先端をサポートするのが純粋技術の発達と検索機能の向上だ。人類の純 [→続きを読む]

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(前回つづき) 生産と消費までを「生」とするならば、破棄と再利用を「死」としよう。本来表裏一体である生と死が、現代社会では断絶してとらえられた結果、例えば流通ひとつを取ってみてもそれが顕在化している事が分かる。その事について宗教心理学者の樋口和彦が説明している。 『古代人や中世人は死を自然の一部と見て、死の固有の意義をその世界観の中にうまく取り入れていた。それに反して現代人は死の取扱い方があまりにも片よっているために、死に対する極度の恐怖感をおこしている。古代人や中世人は彼等の世界観のなかに象徴 [→続きを読む]

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一年生の課題が昨日をもって全て終了した。その最後に来たのが一年の集大成と言える課題で、年末年始を越えて出題された模型製作+コンセプト注入+プレゼンだ。対象は吉阪隆正のベネチアビエンナーレ日本館。この課題で僕を含めた3人のグループは学年60数グループの中から口頭ではあるが最優秀の称を頂戴した。ここに記念と記録と自戒の意味を込め、その課題に対して出したコンセプトを記しておきたいと思う。 +———————— [→続きを読む]

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『美とは目的なき合目的性である』哲学者 イマヌエル・カント 建築学科の授業で設計演習Aというものがある。この授業の光景がとにかく異様だ。小学校の図工の授業を大学生がそろって黙々と取り組み、それを教授陣が眺める、と言えば大方当たっているはずだ。この授業にはクラスが4つあり、それぞれ「デッサン演習・地形と地図の再認識・プロダクト製作・日常の非日常の発見」となる。3週間ごとにローテーションでクラス替えをし、その際に合同授業で4クラスそれぞれの優秀作をプレゼンし合う。この授業は4年生になるまで続く設計の [→続きを読む]

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「今日の日本の英語力についてどう思われますか?」 「英語力」ってそもそもなんだろうとか思いながらある講義中の質問を聞いていた。紙面やニュースでは英語のできない日本人が嘆かれ、世界共通の能力試験の数値やビジネス面において他国と比較されている。その潮流に乗るように教育機関も10年近い長期間で英語教育を組んでいる(僕自身も小3から現在までの9年間で英語はずっと必修で、無事卒業すれば計12年間となる)。そしてそんな世に敏感に反応してコンテンツ系の商売ではテレビや塾、書籍からゲームまで一斉に英語力の必要性 [→続きを読む]

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3月11日。僕たちは「ままならさ」を目前に提示される。ニュースや実体験を通して、自然とは封じ込めることのできる相手ではなく、その神のごとき振る舞いにいかにへりくだれるかということを再認識した。堤防を高く厚くし、そのままならさと対決するべきではない。生き方の再選択が迫られた。 先日NHKのドキュメンタリー番組で、宮城県の小さな集落の復興奮闘記が紹介された。沿岸部に住む彼らは生活の場から仕事道具である漁船と港、そして都心部と繋がる交通機関も断たれた。それは「人間であること」自体に揺さぶりをかけられた [→続きを読む]

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■『整理整頓というのは、モノに「正しい位置」とか「ラベル」とかを与えて、すぐに取り出せるようにすることだろう。ファイルシステムと同じだ。ということは、将来、モノが検索でピュッと出てくるようになれば、誰も片付けなくなるということか。ぐちゃぐちゃで便利な未来…』慶應義塾大学教授/ デザイナー:山中俊治 ドン・キホーテという店がある。「コンビニエンス+ディスカウント+アミューズメントの三位一体を店舗コンセプトとする総合ディスカウントストア」とHPにある通りの何でも屋さんである。この万屋のスゴいところは [→続きを読む]

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そういえば。最近やたらと友人の相談を受ける。なんだ自分は負のオーラを引きつけているのか、と思い詰めるほどやたらと受けるのだ。恋愛や仲違い、他人との関係など人間関係に関する相談が割と多い。将来のことや各自の持つ専門的な悩み、学校事情などアカデミックなこともある。受験や部活、学校生活などについて後輩から聞かれる事もあったり。各自が個人的にやっている仕事や活動について助言を求められる事もあったりなかったり・・・。 『我々は苦悩を徹頭徹尾経験することによってのみ、苦悩を癒される。』作家:マルセル・プルー [→続きを読む]