建築家のタマゴ佐藤鴻の『!』の建造物  日々の「!」を積み上げていくブログです。これがいつか何かしらのカタチにつながれば面白いと思っています。  ちなみに自分は4月から早稲田大学の建築学科に通っています。「!」から何かを創り出す、という事を毎日毎日している人たちの中で頑張ります。  どうぞよろしくお願いします^^  [ 2010-03-15 連載開始] RSS配信中 建築家のタマゴ佐藤鴻の『!』の建造物

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「Strange House」は古着屋だった。しかし置いてあるものといえばブランドのパロディTシャツや時代感の合わない品ばかり。リメイクでオリジナルTシャツも置いてあり、気ままな線で簡単に描かれた絵がプリントされている。気の抜けた針金ハンガーで洋服の肩はでろんと伸びている。典型的なひと時代前の古着屋だ。せっかく来たのでせめて一通り見てから帰ろうと決め、順番に棚を見ることにした。小物などが陳列された棚を見ていると、その下にくたくたのバンズやナイキの靴が並べてあるのが見えた。しゃがみ込んでひとつひと [→続きを読む]

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東横線の延長と共に目まぐるしく開発が進む代官山。ここにはつい最近まであの同潤会アパートがあった。建蔽率25%で3階建てと聞けば分かる様に、広い土地に対して広い空間がとられた草木の生い茂る場所だった。震災で焼けただれた東京に突如現れた同潤会の鉄筋コンクリート造のアパートは不思議な空気を纏っていたという。それも今は高層マンションへと姿を変えた。すっかりショッピング街へと姿を変えた代官山は、今また高級住宅地へと歩みを進めている。新しく建った巨大なTSUTAYAにはドッグランや子どもが遊べる場所から、大 [→続きを読む]

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今まで消費されることなくアンダーグラウンドの小さなコミュニティの中で静かに、しかし着実な歴史的背景や周辺環境と共に成長してきたこの文化。年齢は10代から30代前半までの活発な人たち。外で過ごす事を好み、アートに強い好奇心がある。グラフィティや写真などのアートは彼らにとって重要な自己表現であったりする事が多い。音楽はどんなジャンルでも楽しむが基本的に落ち着いていたりする晴れの日に聴きたくなるようなものを好む。法律等の規制は彼らを縛らないが、基本的に悪意はなく注意をされればおとなしくやめる。独りでも [→続きを読む]

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ファッションという概念が発生する前から、人は既にシーンによって着る服を持っていた。仕事、戦争、娯楽、冠婚葬祭などの人間の基本的な生活シーンで、それは気候や文化圏や国境を越えるごとに異なった。それからしばらくが経ち、「ファッション」という服をマーケットとする業界が現れた。彼らは先のようなシーン別の服たちを一般向けに作り直して売った。今年は乗馬スタイルなら来年は水夫スタイルなどの売り方だ。そこからは流行が生まれ、消費され、次々と取り上げるシーンを変えていった。そして次第にサンプルされ尽くされたシーン [→続きを読む]

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こんな記事を読んだ(http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130108/1046778/?P=2)。『下流指向』著者の内田樹氏と若者マーケッターの原田曜平氏の対談で、面白い内容だったのでひとつづつ賛成と反対とできるところの意見を書いてみた。 * 賛成:『行き過ぎた消費者マインドは、結局何もしないのが一番クレバー』何もしないのがクレバーと思っている世代だという部分に賛成できる。ただこれは自らが自身を「行き過ぎ」と思っている様な未成熟な状態で、本 [→続きを読む]

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・奥ゆかしさとbisexuality ここまで書いたように奥ゆかしくてジメジメとした美的感覚が備わった日本人にとって、bisexualというオープンな性のステータスを公言することは難しい。アメリカでは確かにオープンだ。ニューヨークに行ったときに見たgay communityの大きさに驚いた経験がある。華やかでファッショナブルな服をまとい鍛えられた筋肉をさらす様は、僕からみれば潔さが新鮮だった。アート界ではほとんどがbisexualだし、カリフォルニアでは町に普通に男同士が手をつないだりしていた。 [→続きを読む]

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 学校の英語の先生が「なぜ日本にはバイセクシャルが少ないんだ?」というのを不思議そうに言っていたので、少し考えた事を書いてみようと思う。bisexualについて語るには、まず始めにある文化の美的感覚と性的感覚が似ているということについて説明したい。つまりこれは、ある文化圏で「何を良いとするか」という問題である。美的感覚にしても性的感覚にしても、人の深層にある欲求でありほとんど同じものと捉えられるからだ。 ・日本の美観 日本の美学は「奥ゆかしさ」と良く言われる。日本はジメジメとした国で、国土の7割 [→続きを読む]

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  人と付き合うとき、僕は相手に全てを投げ出してみようと思う。それは本音でも建前でもあるけれど、どちらにしろ、手加減して出し惜しむことは許されない。「会話のキャッチボール」という言葉が大嫌いだ。馴れ合い。そういった事に興味は無いし、何も生まないものに意味はない。そう思っている。  僕には大切な友人や師と仰ぐ人たちがいる。大切な人たちはなぜ自分にとって大切になったのか。振り返って見るとそこには、どんな形であれ本気の「殴り合い」をしてきた。今も昔も教育に欠かせないスポーツは分かり易い良い例だ。互いの [→続きを読む]

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裏と表は常に一体。どちらかしかないことは決してない。アンパンマンにはバイキンマン、グローバリズムには地域主義、太陽には月、男には女。どちらかがいなくなればそこでその秩序は消える。ポテンシャリティとはその語の通り、隠れているからこそ発揮される力だ。潜在力と顕在力。つまりポテンシャルを引き出すためにポテンシャリティ何たるかを調べる内に、実はそれが力を滅することに直結してしまう。この矛盾に僕らはぶち当たった。                      *    1. 保存:歴史的価値を見出して、標本化 [→続きを読む]

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現在学校の課題にて、「早稲田という地のポテンシャルをあげる」という課題に取り組んでいる。3人1組のグループワークでなかなか奮闘具合が楽しい課題だ。3週間の課題で現在やっとそれが終わったところなので、ここまでのあらすじを記したいと思う。                       * 僕たちは高田馬場一丁目の一角にある路地を見つけた。2m程度の狭い坂の路地で、その突き当たりには三軒の玄関が互いに向かい合っている踊り場がある。僕たちはその光景の先に、そこに住む人たちが会話を交える姿が見えたことに感動 [→続きを読む]