次の日の朝は早かった。泊まっていたホテルが漫喫みたいな仕様で、周りの音が結構聞こえるせいだ。肉体労働らしき人たちが出勤の準備をする音で目が覚めた。たぶん6時くらいだったと思う。まぁ山を登るにはちょうどいい時間か、と僕も起きることにした。 とりあえずシャキッとしようと大浴場に行って、初めて外を見ると、なかなかの大雨。まいったなぁと思いながら、風呂に付いているテレビを観ていると大雨警報まで出ていた。体力には絶対的な自信があるけれど、大した装備も持っていない、山登りの知識や経験もない僕に、この条件下の [→続きを読む]