翌日は7時に目が覚めた。サラリーマンが身体に染み付いてきてやがる。たらふく朝飯を食い風呂に入り、チェックアウト。相方が「時間があれば行ってみたい」と言っていた“起雲閣”とやらに行ってみた。時間なんて、あるに決まっているのだ。 起雲閣とは大正中期に大金持ちが建てた別荘で、時代特有の和風と西洋風が入り乱れた大きな建物だ。終戦後は旅館として活用され、谷崎潤一郎・志賀直哉・太宰治などの文豪に愛されたらしい。流石に僕でも知っている文豪たちだが、教養と歴史的興味の乏しい僕には、羽生善治が竜王戦を戦ったという [→続きを読む]