今年の5月くらいから、僕はとうとう一人呑みを覚えてしまった。 昔から、と言っても村上春樹を読み始めて以降だから高校生くらいから、静かなバーで一人で呑むという行為に憧れがあった。村上春樹の小説に出てくる20歳以上の男は、話の中で少なくとも一回は一人でバーにフラッと立ち寄って酒をちびちび呑みながら考え事をするのだ。そして、たいてい何か簡単な食事を頼むのだけど、たいてい「パサパサしていて味がない」あるいは「頼んでからお腹が空いていないことに気がついて」食べきらずに店を後にする。 憧れてはいるものの、も [→続きを読む]

先月Mr.Childrenの新しいアルバム”miss you”の発売と、それを提げた全国ホールツアーについて、やはり僕はチケットを獲得することができなかった。1回の応募で3公演まで申し込め、二次募集まであったが、全滅。発表時間には一応スマホを握りしめて、WEBページのリロードボタンを連打したけれど、なかなか厳しい結果であった。 倍率は何倍くらいだったんだろう。ハコが小さいから間違いなく凄く高かっただろう。これだけ言っておいてファンクラブにさえ入っていない僕が外れるのは比較的順当な結果ではあるのだ [→続きを読む]

さっき、慶應義塾高校が甲子園で優勝したらしい。当然ながら一生懸命に仕事をしていた僕はリアルタイムで応援していた訳ではないが、数人の柔道関係の知人から「おめでとう!」的なメッセージをもらって知った。慶應に縁の薄い強い方の柔道界からすると、良くも悪くも”藤井=慶應”的なイメージがあるらしい。だからとりあえず僕に「おめでとう!」と送ってくるのだ。しかし一回冷静になってみよう。僕は東海大相模高校の出身で慶應義塾高校の出身ではない。それこそ、よく分からない適当な高校出身で慶應大学に入っていたら、多少は”母 [→続きを読む]

一旦腹が落ち着くと僕らは川に降りる。ベランダの下を流れている小川ではなく、本流に行く。これも僕の小学校の頃の通学路から小道を下って降りる。僕の通学路には、駄菓子屋やら本屋やらカラオケやらゲームセンターやら、文明の誘惑は皆無だが、何にも代えがたい自然と贅沢な別荘があるのだ。 その大きな川で、崖によじ登って飛び込んだり、流されてみたり、石を放ってみたり、昔から何も変わらない遊びを一通りする。当然ながら僕はそれら全ての遊びのプロだ。なんの役にも立たない、生粋の地元民・田舎っ子のタイトルを総なめにして、 [→続きを読む]

夏の間だけとはいえ、4年間も通っている我々の手際は極めて良い。何も言わずとも担当が決まっていて、火起こし・野菜のカット・飲み物の準備・テーブルや椅子の配備がスラスラと進み、家に着いてから10~15分で準備は万端だ。ちなみに担当がなくてダラダラしている奴もいるが、それはそれでいい。みんなそれぞれのん担当を楽しんでいるから、ダラダラしているやつはビールでも飲んでノンビリしていてくれていいのだ。ちなみに僕は根っから火遊びが好きだから、火の管理全般を担当している。 脂っこい豚バラを最初に焼いて網を温めて [→続きを読む]

8月最初の日曜日は、今年初めてのBBQをした。僕の地元:青梅の、昔祖父母が住んでいた空き家で、柔道関係の友達10人弱で盛大にやった。コロナになった2020年の夏から4年連続で開催している。もはや恒例行事だ。 僕の実家は、住所こそ青梅市だが奥多摩に片足突っ込んだような所にある。いちおう青梅市でも、中心の方はそこそこ都会だったりするのだが、僕の家の周りは本当に山と川しかないド田舎だ。その実家から小学校に通っていた通学路の途中に、我々のBBQ会場となる空き家がある。家の反面はジャングルに覆われていて、 [→続きを読む]

先週末、Mr.Childrenの新しいアルバム”miss you”のリリースが発表された。今の時代、自分からHPなどをチェックしに行かなくても、またファンクラブの通知などをもらわなくても、TwitterやらInstagramやらが勝手に情報を押し付けてきてくれるから、ボーッとしていてもこの手のニュースは早めに入手できる。逆に言えば、TwitterやらInstagramやらは僕の嗜好を割と細かく把握しているということだ。便利であり、恐ろしい時代だ。 アルバムのリリースは今年の10月4日、どうやら収 [→続きを読む]

梅雨のランニングで雨に降られ、仕方なく靴を洗濯するのだが、なかなか乾かない。大概は生乾きの靴を我慢して履くのだが、この前ふと思い立って”厚底シューズ”を卸してみた。2年前くらいに誕生日プレゼントでもらったのだが、厚底は寿命が短いと聞きマラソン大会への出場が決まるまで暖めておこうと靴棚の奥に封印していた厚底シューズ。そういえば来年の東京マラソンには出るつもりだし(もちろん当選すればの話)、そろそろ実践練習を開始しても良い頃だと思ったわけだ。 最初の一歩から違いはハッキリと感じられた。”なんとなく” [→続きを読む]

最近暑くなってきたから、朝のランニングは外を走るようにしている。少し不思議に聞こえるかもしれないが、僕は痩せるため=汗をたくさんかくために走っている故、暑い季節は外を走るのだ。同じ理由で、外が寒くて大して汗が出なさそうな季節は暖房の効いたジムの中を走るのだ。この梅雨の時期は特に湿度が高くて、汗も文句なしに溢れるし、喉も痛くならないから、僕にとって絶好のランニングシーズンだ。 しかし、当然ながら雨に降られる可能性が高いのが梅雨だ。天気予報もこの季節は「何時頃から雨が降ります」とか具体的な宣言を避け [→続きを読む]

だいぶ温めてきた村上春樹の新作「街とその不確かな壁」をこの前読み終わった。4月末くらいに買ったから、約3ヶ月かけてやっと読んだことになる。今回はなんとなく早く読みたいという気にならなかったし、語り合う仲間も周りにいない故に急いで読む必要性もなかった。1週間に一回くらい訪れる上手く眠れない夜に、1時間くらいずつじっくり丁寧に読んだ。 今回の本も、だいたいの村上春樹小説と同じようにストーリーというストーリーがなく、淡々と物事が進んでいった。その淡々と進む物事が、例によって周りくどい文章で書かれている [→続きを読む]