折り返す頃には、周りに自分と同じくらいのペースの人が増えてきた。復路は基本的に下りが多いため往路よりもだいぶ走りやすい。ただ着実に疲れてきている感覚はあって、徐々に周りを気にする余裕がなくなってきた。そのせいか、すれ違うSさんを見つけることができなかった。徐々にすれ違う人もまばらになって、最終的には当然最後尾の人たちとすれ違う。今にも膝をついてしまいそうにヨロヨロと進み、今しも収容バスに拾われそうな彼らを見て一瞬気の毒だなと思ったけれど、すぐに、自主的に走っているのだから同情の余地はないことに気 [→続きを読む]