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 運良く、会場の前の方に座っていた僕らだが、その分帰るのにはとても苦労した。厳格な退場規制がしかれ、後ろの方から順番に誘導されるかたちだったが、僕らはその最後の1グループとして会場を後にした。スタジアムから小机駅と新横浜駅に伸びる道は既に人で溢れかえっていて、バスもタクシーも捕まらない。人の渋滞の中、チビチビと進み、やっと新横浜駅に着いたら今度はホームがいっぱいで入場規制がしかれている。ライブ前の人ゴミは、心にゆとりがあって難なく待っていられたけれど、このライブ後のやつはなかなかしんどい。次の機 [→続きを読む]

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 初めてのライブで、最も痛烈に感じたことは「やっぱ歌上手いわ!」ってこと。本当に、ほぼCD通りの声を見事に出している。一曲聞いただけで、曲作りや演奏は抜きにしてもやっぱり普通の人じゃないんだと心の底から思った。 良くも悪くも最近の技術は進んでいて、CDでは誰だって上手に歌っているし、ライブと言いつつ堂々と口パクを披露しているグループだって少なくない。でも、やっぱりライブはリアルじゃなきゃダメだと僕は思う。本番一発真剣勝負に身一つで乗り込んでいくからこそ、その一度きりのパフォーマンスが貴重であり、 [→続きを読む]

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 9月5日・土曜日、横浜日産スタジアムに Mr.Children(以下:ミスチル)のライブを観に行った。これは僕にとって、人生初のライブだったと同時に、死ぬまでにやっておきたい小さな夢の一つを達成した瞬間でもあった。 夢だなんて大袈裟だと言われるかもしれない。たぶんこんなのは、ほんの少しの行動力と一握りの“運”があれば、そう難しくない些細なものだ。試合に勝つことの方が何百倍も難しい。だけどいつも何かしらの理由に阻まれて、あるいは日頃の行いのせいか“運”が足りなくて、「いつか…いつか…」と言ってい [→続きを読む]

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 8月29・30日、兵庫県尼崎市で全日本実業団個人戦があった。僕はこれに人生初の減量をして、−100㎏級で出場した。記念すべき−100㎏級デビュー戦である。 この大会は、今年の講道館杯出場権を持っていない実業団選手にとって、その権利を掴むことのできる唯一の大会である。残念ながら昨年の講道館杯で失敗した僕もその一人であり、いわばこれが文字通り背水の陣であった。 具体的には、各階級ベスト4以上の入賞者が出場権を得る。これに入らなければ、いちおう敗者復活戦もあるけれど、だいぶ厳しい戦いになる。 結果は [→続きを読む]

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 もちろんルールの明快さ以外にもいくつかの要因は考えられる。例えば“走る”という行為は誰にでも身近で、トップ選手がたたき出す記録がどれほど凄いものなのか、ある程度イメージすることが可能である。それに対して柔道は、誰々選手がどの位強いのか、それに勝つのがどれくらい難しいのか、見ている人には分からないわけで、その凄さを実感するのは難しい。  しかし今回はまずルールについて考えてみよう。前回書いた基本ルールに関して先の3競技の扱いの差から、それが単純であればあるほど観客は競技に“純粋に”興味を抱くのか [→続きを読む]

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 始めに断わっておくが、今回と次回の記事は“文句”ではない。取り止めのない単なる“考察”である。  世界陸上、世界バレー、そして世界柔道、この8月第4週は世界大会が目白押しだ。(もしこの他の競技も何かしら大きな大会をやっていたらごめんなさい、僕は知らない。)こういう状況では、各競技に対する世間の扱いの差が嫌でも目についてくる。そして皆さんお察しの通り、我々柔道競技の扱いはこの3つの中では一番下である。 “世間の扱い”と極抽象的な言葉でまとめたけれど、僕が気になるのは主にTV放送の仕方で、具体的に [→続きを読む]

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 8月の2週目、合宿で兵庫県広畑に行った。広畑って言ってもピンと来ない人もいるだろう。姫路駅からバスで西に15分くらい行ったところにある町である。東京に比べて別に涼しくもない、特に空気が美味しいわけでもない、近くに遊ぶ場所もないこの地で合宿をする理由は、実業団柔道部・新日本製鉄住金の道場があるからである。今回の合宿は我々パーク24の重量級グループと新日鉄だけ、全部で15人しかいない少数追い込み型だった。 近くのビジネスホテルに泊まって、毎日、午前9時から寝技練習をしてランニングトレーニング、午後 [→続きを読む]

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 練習やトレーニングの後、大量の発汗によって失った体内水分量を取り戻すべく、ドリンクバー目当てで(それともちろんギンギンに効いた冷房を求めて)ファミリーレストランに乗り込むのが最近の僕のちょっとしたブームである。だいたいいつも家から5分くらいのところにあるジョナサンの、カウンター席の一番端っこを陣取り、軽い食事と一緒にフルーツジュースやアイスティーをガブ飲みするのである。ある程度時間に余裕がある時は、ドリンクバーを存分に活用すべくパソコンや本なんかを持ち込んで、そのまま3・4時間勉強しちゃったり [→続きを読む]

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 夏って、たぶん来るまでが楽しいのだ。ようやくそれが分かってきた。ジメジメした梅雨の間、まだかまだかと待ち焦がれる夏。何か目の覚めるような面白いことが起きるんじゃないかってワクワクして待つ夏。だけどいざその時が来ると、ギラギラと容赦のない太陽にウンザリして、柔道で身体の芯までドロドロに溶け、寒い季節を切に恋焦がれる。そして終わってみれば、「期待したことなど何一つ起きなかったな」(by Mr.Children「夏が終わる」)と切ない気持ちになる。たぶん練習や何やらが忙しくて、期待したほど遊ぶ時間や [→続きを読む]

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 一切根拠なく、単に僕の経験から思うことだけど、アスリートはよく風邪をひく。おそらく一般の人が我々に抱くイメージは、「身体が丈夫」とか「バカは風邪をひかない」とか、全く逆の方向だと思うけど、実はそんなことないというのが僕の主張。  考えられる理由はいくつかある。一番はやっぱり、基本的にいつも疲れているってこと。日々の練習で限界まで身体を追い込んでいるため、免疫力が低下している時間やタイミングが一般人に比べて格段に多いのだ。しかも風邪の引きかけくらいで練習を休むことはできないから早めに治すこともな [→続きを読む]