AO入試や推薦入試で求められる出願書類、特に志望理由書のことを小論文と呼ぶ人は少なくない。しかし、大学受験の世界では小論文と志望理由書は明確に区別される。「小論文」は試験会場で時間制限のある中、与えられたテーマについて記述するもので、当然他の人の力を借りることはできない。「志望理由書」は自身のことについて自由に語る書類であり期限までに何度も推敲できるし他の人に読んでもらってアドバイスをもらうことができる。洋々ではいずれの準備のサポートも行っているがそれぞれに対するアプローチの方法は大きく異なる。 [→続きを読む]

洋々のAO推薦書類作成をサポートする講座ではすべての受講生に対して必ず私かもう1人のGMである江口のどちらかがプロジェクト全体を統括する責任者として就く。担当GMは受講生が自身の過去、現在、未来について書いたエントリーシートを読み、GMガイダンスという名目で直接受講生と話をした後で、その受講生を担当するプロフェッショナルおよびメンターを割り当てる。受講生に最適なプロフェショナルやメンターを割り当てることはGMの役割の中でも特に重要度が高い。受講生の性格、興味の範囲、志望校、等を元に十分に検討し、 [→続きを読む]

今日は洋々渋谷本校にて立命館アジア太平洋大学(APU)とともにワールドカフェを開催した。APUとは5年ほど前に大学懇談会で担当者の方にお会いして、大学入試のあり方や高校生の学びのあり方についてお話したところ、お互いに共感できるところが大きく、すぐに話が進んで共同でイベントを開催させていただくことになった。それ以来、毎年APUと共催のワールドカフェを実施してAPUの卒業生の方に受講生との議論に参加していただいている。 今日はまずAPUの紹介を担当者の方にしていただいた後、タイ出身のAPU卒業生、中 [→続きを読む]

文部科学省主導で2021年度以降の大学入試の在り方が議論されているがそもそも文部科学省が大学入試にどこまで関与すべきかという点に議論の余地がある。国の関与を必要最低限にする方がそれぞれの大学独自の選抜ができて結果として社会で必要とされる人材の創出につながるのではないか。 現状の大学入学者選抜実施要項においては、入試の種類が一般入試、AO入試、推薦入試の3種類に区分されていてそれぞれの試験内容、実施時期、発表時期が細かく規定されている。2021年度にこの区分を撤廃するという動きもあったが今月16日 [→続きを読む]

先週16日に文部科学省から高大接続改革の進捗状況についての発表があった。2021年度に予定されている大学入試改革について概ね高大接続システム改革会議で議論されていた通りで大きなサプライズはないが今後の改善を期待したい点がいくつかある。 1. 共通テストの記述式問題について センター試験に代わる「大学入学共通テスト(仮称)」だが国語(現代文)および数学(数学I)で記述式問題が出題される。大学入試センターからそれぞれのモデル問題例も公開されている。いずれも悪くない問題だとは思うが記述式にすることによ [→続きを読む]

各種の大学ランキングで残念ながら日本の大学がベスト10に入ることはほとんどない。英国Times Higher Educationのランキング(2016-2017年度版)では日本の大学の中での最高位の東大が39位、同じく英国Quacquarelli Symondsのランキング(2016-2017年度版)ではやはり最高位の東大が34位という結果になっている。中国の上海交通大学の発表するアカデミックランキング(ARWU2016)でも日本勢トップの東大は20位だ。いずれのランキングでもベスト10の半分以 [→続きを読む]

中学生や高校生のときに走るのが大嫌いだった人が大人になってからマラソンに挑戦したり、元々勉強嫌いだった人が大人になってからその面白さに目覚めたりすることは珍しくない。嫌いだったからこそ後で好きになるということもあるだろうから仕方のない部分もあるが特に勉強のように積み上げていくものにおいては10代のうちにやるのと大人になってからやるのではその人の人生に対する影響が大きく異なり面白さに気づかないまま大人になるのはとても勿体ない。 ベネッセ教育総合研究所の調査によれば小学生から中学生にかけて学年が上が [→続きを読む]