先週金曜日に行われた国立大学協会の総会で2020年度以降の国立大学の入試制度について基本方針が示された。その資料が国立大学協会のウェブサイトで公開されている。 平成32年度以降の国立大学の入者選抜制度 -国立大学協会の基本方針- 「平成32年度以降の国立大学の入者選抜制度 -国立大学協会の基本方針-」の策定に当たって(会長談話) 京都大学総長でもある山極壽一会長の談話によれば2020年度から実施予定の大学入学共通テストについて特に英語の認定試験の活用と国語・数学の記述式問題において未解決の課題が [→続きを読む]

福澤諭吉は明治24年に「瘠我慢の説」として、元々幕府側で重要な任務を担っていた勝海舟や榎本武揚が維新後も新政府で重要な職に就いていることを痛烈に批判する文章を両氏に送っている。勝海舟については無血開城の手腕に対する一定の評価をしつつも、三河武士のごとく家を守るために最後まで戦い抜くべきだった、今からでも新政府による官爵や利禄を捨てて表舞台から去るべき、と断じている。榎本武揚については負けるとわかっていても箱館まで脱走して官軍に対して最後まで抵抗したことを「あっぱれの振る舞い」として評価しつつも、 [→続きを読む]

今日の日本経済新聞の朝刊1面トップには衆議院議員選挙の序盤の情勢について「与党300議席に迫る勢い」という見出しの記事が載っている。昨年の英国のEU離脱についての国民投票、米国の大統領選挙について、マスコミによる世論調査や予想が当てにならなかったことを考えるとまだ投票日まで1週間以上ある現時点で確かなことは何も言えないが、今のところこのタイミングでの安倍内閣の解散の決断は吉と出ているようだ。 そもそも今回の選挙戦は、前回2014年の解散と同様安倍内閣による大義なき解散から始まった。前回は消費税の [→続きを読む]

投資家として一代で8兆円もの資産を築いたウォーレン・バフェット氏は株式が本来持っている価値と価格との差を見極めて行う投資で知られている。株式の価格は日々変化するがその企業の価値自体が大きく変わるわけではなく、価値よりも価格が低いときに買い、価値よりも価格が高いときに売る。当たり前の戦略のようではあるが簡単ではない。まず本来持っている価値を見極めることが難しい。現状の資産価値や今後の収益予想から価値を判断することになるが、1年先ならまだしも2年後、3年後、さらにその先の収益を精確に予想することは不 [→続きを読む]

何かを片付けようと思ったときにそれを片付けるための箱を用意する、ということはとでも大事だ。いろいろなものが散乱している状態だとなかなか片付ける気にならないが、それぞれのものを格納する場所が明確だと片付ける気になる。散らかっているものが丸い物、三角な物、四角な物、星形の物、だったとして、丸い物用の箱、三角な物用の箱、四角な物用の箱、星形の物用の箱があれば、1つずつ拾って適切な箱に入れればいい。 自然界にある石のように形が明確でないものを片付ける場合は箱を用意するのが少し厄介だ。丸い石の箱、三角な石 [→続きを読む]

アインシュタインは1905年に特殊相対性理論を発表した後、10年かけて一般相対性理論を完成させた。私が初めて相対性理論の存在を知ったときは、何もわかってないこともあり(理論の内容は今でもよくわかっていないが)、例外の理論が先で、一般の理論が後に来たことを不思議に思った。しかし、よく考えれば当たり前のことで特殊な条件で成り立つことを示すよりも、一般化すること、より広い範囲で成り立つことを示す方がはるかに難しい。「特殊」が先に来ることに違和感を覚えたのはおそらく学校で通常のケースを先に学んで、特殊な [→続きを読む]

私たちが日常購入するものにはどうしても必要なもの(must-have)と必ずしもなくてもよいがあれば役に立つもの(nice-to-have)がある。通常、食料や水は前者、ゲームや漫画は後者に含まれる。「通常」と書いたのは、人によっても目的によっても何がmust-haveで何がnice-to-haveは変わってくるからだ。充実した生活を送るためにゲームや漫画はmust-haveという人もいるだろう。生活していくのにパソコンやスマホが欠かせないという人もいるし、本や音楽のない生活が考えられないという [→続きを読む]