上智大学 特別入学試験の概要
目次
上智大学には、所定の要件を満たした受験生を対象に出願書類や小論文、面接等で選考を行う、
・「推薦入学試験(公募制)」(公募推薦入試)
・「海外就学経験者(帰国生)入学試験」(帰国生入試)
・「カトリック高等学校対象特別入学試験」(カトリック推薦入試)
などの特別入学試験があります。
入試倍率が低いことが特徴で、1.5倍を下回ることも珍しくなく、上智大学を目指す方はぜひとも挑戦したい入試です。
まずは出願基準を満たすために、英語資格試験(あるいは外国語資格試験)の取得や、高校の評定で基準を満たしておくことと、そして出願書類・面接試験・筆記試験それぞれで学科ごとの傾向を踏まえた準備をすることが大切となります。
上智大学 特別入学試験の募集人数・出願時期・出願条件一覧
入試名 | 人数 | 出願 時期 | 評定 要件 | 現浪 要件 | その他 |
---|---|---|---|---|---|
推薦入学試験 (公募制) | 各学科指定有 (5-70名) | 11月 上旬 | 各学科評定基準有/ 学科により必修科目有 | 現役のみ | 外国語スコア提出 (神学部除く) |
海外就学経験者 (帰国生) | 若干 | 8月 上旬 | なし (看護学科のみ数学ⅠⅡAB必履) | なし | 外国語スコア提出(神学部除く)/ 国際教養学部は募集無 |
カトリック高等学校 対象 特別入学試験 | 若干 | 9月 上旬 | 4.3 以上(神学部は4.0以上)/ 外国語スコアを満たせば4.0以上も可/ 学科により必修科目有 | 現役のみ | 外国語スコア提出(神学部除く)/ 日本カトリック学校連合会加盟の高校在籍/ 2学科出願可 |
上智大学 推薦入学試験(公募制)
上智大学推薦入学試験(公募制)<通称:上智公募推薦>は、各学部・学科が求める優秀かつ個性的な人材に対して広く門戸を開き、入学者の多様化を図ることを目的とした入試です。高校での学習成績、課外活動、社会活動などについて出願書類で判断するとともに、学科ごとの個別テストや面接で志望動機・学力・学科への適性を総合的に判定します。すべての学部・学科で募集を実施しています。
現役生のみが受験可能で、出願のためには学科ごとに指定する必履修科目、評定平均、外国語検定試験スコアなどの各基準を満たす必要があります。
◆出願書類
特に重要な出願書類は「自己推薦書」で、志望動機や学力、課外活動や特技等を記述することになります。
また、学科によっては「レポート等特定課題」が設けられており、それぞれテーマや字数が異なります。レポートのかわりに課題図書が提示され、面接の際にそれについて質問される学科もあります。
※2023年4月、2024年度入試では以下の概要が発表されました。
「自己推薦書」のフォーマットが変わり罫線がなくなったことに加え、
「手書き 、PC 入力どちらも可能。フォントサイズは変更可能ですが、小さすぎる文字は避けること。(フォントサイズ 10.5 推奨)」、
「自己推薦書の作成において、ChatGPT 等の生成 AIを利用することは認めない。」などの注意書きが加わりました。
◆学科ごとの個別テスト・面接
書類を出願した受験生は「学科ごとの個別テスト」および「面接」を受験します。
「学科ごとの個別テスト」については、いわゆる小論文が主で、学科ごとに問題形式や実施時間・文字数が異なります。英語や数学の素養を問われるものもあります。受験生は志望学科の過去問をもとにしっかり準備をしておく必要があります。
「面接」では志望理由などとともに、学科によっては課題図書が指定されているため、その場合は課題図書について答えられるよう準備しておく必要があります。
神学部:推薦入試(公募制)
上智大学神学部公募推薦入試は評定平均値が3.5以上の現役生が対象です。外国語検定試験による出願要件はありません。
主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストでは例年、キリスト教に関連した分野から問題が出題されています。
文学部:推薦入試(公募制)
哲学科、史学科、国文学科、英文学科、ドイツ文学科、フランス文学科、新聞学科で募集が実施されています。
上智大学文学部公募推薦入試に出願するためには、各学科の指定する評定基準および外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは学科ごとに出題が異なり、面接は例年10分~15分程度の個人面接となっています。
総合人間科学部:推薦入試(公募制)
教育学科、心理学科、社会学科、社会福祉学科、看護学科で募集が実施されています。
上智大学総合人間科学部公募推薦入試に出願するためには、4.0以上の評定および各学科の指定する外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。看護学科では、数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bまたは化学基礎・化学または生物基礎・生物を履修していることが条件となります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは学科ごとに出題が異なり、面接は例年10分~15分程度の個人面接となっています。
法学部:推薦入試(公募制)
法律学科、国際関係法学科、地球環境法学科で募集が実施されています。
上智大学法学部公募推薦入試に出願するためには、4.0以上の評定および各学科の指定する外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは学科ごとに出題が異なりますがいずれの学科も60分間で800字の論述問題となっています。面接は例年10分~15分程度の個人面接となっています。
経済学部:推薦入試(公募制)
経済学科、経営学科で募集が実施されています。
上智大学経済学部公募推薦入試に出願するためには、各学科の指定する評定および外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは学科ごとに出題が異なり、経済学科は数学、経営学科は英語が織り交ぜられた出題がされます。面接は例年10分~15分程度の個人面接となっています。
外国語学部:推薦入試(公募制)
英語学科、ドイツ語学科、フランス語学科、イスパニア語学科、ロシア語学科、ポルトガル語学科で募集が実施されています。
上智大学外国語学部公募推薦入試に出願するためには、各学科の指定する評定および外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります(フランス語学科は課題図書提示のみ)。個別テストは学科ごとに出題が異なり、英語学科以外は基本的に小論文が課されます。面接は例年10分~15分程度の個人面接が実施されています。
国際教養学部:推薦入試(公募制)
上智大学国際教養学部公募推薦入試に出願するためには、評定4.0以上および所定の外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」があります。個別テストでは英語のEssayが課されます。面接は例年10分~15分程度の英語による個人面接が実施されています。
理工学部:推薦入試(公募制)
物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科で募集が実施されています。
上智大学理工学部公募推薦入試に出願するためには、学部の指定する評定・履修科目および外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは学科ごとに出題が異なりますが、各学科とも120分の論述試験が課されます。
総合グローバル学部:推薦入試(公募制)
上智大学総合グローバル学部公募推薦入試に出願するためには、評定4.0以上および所定の外国語検定試験スコア基準を満たす必要があります。主な出願書類として「自己推薦書」と「レポート等特定課題」があります。個別テストは小論文が課されます。
▶上智大学総合グローバル学部:推薦入試(公募制)の概要ページへ
上智大学 海外就学経験者(帰国生)入学試験
上智の帰国生入試では国際教養学部を除く全ての学部・学科、すなわち、神学部、文学部、総合人間科学部、法学部、経済学部、外国語学部、総合グローバル学部、理工学部の8学部28学科で入学者を募集しています。「書類審査」・「学科試問」および「面接」によって、総合的に判断し、合否判定を行われます。
出願書類の中で最も重要なのが「志望理由書」で、日本語で記述します。二次選考は出願者全員を対象に学科ごとの学科試問と面接試験が課されます。
上智大学 カトリック高等学校対象特別入学試験
上智大学では日本カトリック学校連合会に加盟する高校生を対象にカトリック高等学校対象特別入試(以下、カトリック推薦入試)を実施しています。現役生のみが受験可能で、上智大学のカトリック推薦入試は書類審査、学科試問、面接によって選考が行われます。
2021年度より高校ごとの推薦枠が廃止され、条件を満たしていれば出願が可能な入試となりました。2学科まで出願が可能なことも特徴です。
出願書類の中で最も重要なのが「志望理由書」で、所定の用紙に記入します。二次選考は出願者全員を対象に学科ごとの学科試問と面接試験が課されます。
上智大学 英語学位プログラム SPSF
上智大学は2020年度の秋学期に、SPSF(Sophia Program for Sustainable Futures)という英語学位プログラムを開設しました。SPSFの入学時期は9月のみで、4月入学は行っていません。SPSFの審査は提出書類のみに基づいて行われます。
▶上智大学SPSF(Sophia Program for Sustainable Futures)入学試験の概要ページへ
上智大学の小論文対策
上智大学の小論文はすべて、各学部・各学科に対応した内容となっています。
他の大学では出題されない問題が多く、一般的な「小論文対策」の効果が薄いこともあります。上智大学の各学部・各学科に対応した「小論文対策」が必要となってきます。
以下のページでは、公募制推薦入試、カトリック高等学校対象特別入学試験、一般選抜・共通テスト併用型の小論文対策について、各学科ごとの説明を掲載しています。
▶洋々の大学入試講座
多様化する入試に対応できるよう、総合型選抜(AO入試・推薦入試)の核である出願書類、面接対策に加え、小論文・英語・数学などの学科(一般選抜含む)、建築学科等で必要とされるデッサンといった実技まで幅広く講座をご用意しています。▶洋々の無料個別相談
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